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春・夏・秋・冬

 「関係各国が朝鮮半島の平和と安定を維持し、冷静さと自制を保ち問題を処理するよう呼びかける」。中国外務省の秦剛副報道局長は8日、「天安」号沈没に関する国連安保理の対応についてこのように述べた。調査の客観性を疑問視する声が挙がっているなかで、当然の判断だと言える

▼南朝鮮は当初から非難決議を求め米国や日本はもちろん、中国などにも働きかけてきた。しかし、制裁決議などの強硬策で中国やロシアからの協力が困難だと判断。「(制裁決議は)実益がない」(千英宇第2外務次官、8日)などとトーンを落とした

▼ロシアのインターファクス通信は8日、現地に派遣されていたロシアの専門家が、「朝鮮による犯行」という確証を得ることができなかったと報じた。ロシアは、「北犯行説」を断定できる証拠がないとして、4人の軍事専門家からなる独自の調査団を7日まで派遣していた。専門家たちは、提供された資料と「天安」号の損傷などを検証した結果、民軍合同調査団の示す論拠に十分な説得力がないとみなしたという

▼朝鮮の国防委員会が5月28日の記者会見でも明らかにしたように、沈没事件は「徹頭徹尾、南朝鮮当局がねつ造した謀略劇」で、それを示す根拠も南朝鮮内外から多く出されている。そもそも、国防委員会の検閲団を受け入れられない時点で、ねつ造だということを自ら露呈しているようなものだ

▼このような状況でも、もろ手をあげて米国、南朝鮮に同調する日本。折しも新政権が発足したのだから、この問題の再検証から取り組んではどうだろうか。(国)

[朝鮮新報 2010.6.9]