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春・夏・秋・冬

 南の統一運動で積極的な役割を担ってきた韓相烈牧師が6.15共同宣言10周年に際して平壌を訪れた。哨戒船沈没事件の「調査結果」発表直後、南の当局は金剛山と開成工業地区以外の訪北を認めないとの方針を出した。それに従えば韓牧師は北に「不法滞在」していることになる

▼彼は2000年以降、40回以上にわたり北を「合法的」に訪問した。「6.15の実践」という訪北目的は当時も今も変わらない。統一を望む人々に賞賛されてきた行動を罰すれば、李明博政権の反北政策に対する批判はいっそう強まるだろう

▼哨戒船沈没事件の後も南の有権者は民族和解と平和を求めた。地方選で惨敗した政権与党にとって韓牧師訪北への対応は、政策是正の方向性を定める試金石となる。李明博大統領のように金大中、盧武鉉政権時代を「失われた10年」と切り捨てるだけでは与党はジリ貧状態になるだけだ

▼選挙敗北の責任をとり辞任したハンナラ党の鄭夢準代表は10年前、金大中大統領の訪北に同行した。与党で次期大統領選の最有力候補と目される朴槿恵議員は02年、平壌を訪れ板門店を経てソウルに帰った。もちろん「合法的」な訪問で、金正日総書記と面談した彼女は一躍「時の人」になり、政界での影響力が高まった

▼大統領がいくら否定しても過去の現実は覆らない。韓牧師は8月15日、板門店を経て南に帰還するという。彼は民族史の本流に立ち現政権に「ノー」を突きつけた。世界が注目する中、分断線を越えた宗教人を監獄に引きずり込むような権力はすでに命運が尽きている。(永)

[朝鮮新報 2010.6.25]