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春・夏・秋・冬

 「何人たりとも日の出前や日没後に屋外集会またはデモを行ってはいけない」。この文言だけ見ると、戒厳令が発令された国のものと思うかもしれない。しかし、これは南朝鮮の集会とデモに関する法律第10条の「屋外集会とデモの禁止時間」という条項の中に現存している

▼昨年9月、南朝鮮の憲法裁判所はこれについて、「憲法不一致」の決定を下し、今年の6月30日まで法改定がなされない場合は効力を失うと宣告。ハンナラ党と民主党が時間と場所について激論を交わしている

▼ハンナラ党は、憲法裁判所の判決を「時間の明示」に関するものと受け止め、「夜12時から翌日5時まで」という文言を入れようとしている。一方の民主党は、「憲法裁判所の判決は、憲法が保障する国民の集会、結社の自由を保障せよということ」であり、「時間を決めて集会を禁止することは誤った考え方」という立場だ

▼市民団体では、ハンナラ党の姿勢を強く非難している。参与連帯などは、「ハンナラ党は集会、表現の自由に関する問題を単なる時間の問題だと勘違いしている」と指摘。「集会の自由を保障することはその自由と権利に関連するもので、時間や場所、形式などの選択の自由まで保障されてしかるべきもの」と強調した。こうした主張に対し、ハンナラ党は「市民たちの睡眠権と休息権の侵害」という理由から時間を明示したと主張している

▼どこまでピントがずれているのかと思うが、あえてピントをずらしているのであれば、事は重大である。当局の言う「民主主義」はこうして少しずつ侵されていく。(国)

[朝鮮新報 2010.6.30]