top_rogo.gif (16396 bytes)

春・夏・秋・冬

 「コマチュック」の季節だ。照りつける太陽の下でウリハッキョのサッカー少年たちが熱戦を繰り広げる。毎年、夏がくるたびに繰り返されてきた光景だが、今年は違った舞台に感じる。彼らと同じ体験を経た先輩たちが世界の頂点、W杯のピッチに立った

▼W杯南アフリカ大会終了後、朝鮮代表に関する流言飛語が一部メディアで飛び交っている。帰国した監督、選手たちを「批判」する「思想闘争会議」が平壌の人民文化宮殿で行われたとの報道もあった

▼言いたい放題とはこのことだ。「内部消息筋」による「情報」との触れ込みだが、平壌特派員として取材した筆者の経験からするならば、報道されたような「会議」がスポーツ選手を対象に行われることはない。実際、人民文化宮殿の関係者に確認したところ、W杯終了後、サッカー関係者が宮殿に立ち入った事実はないという

▼44年ぶりのW杯出場、その意義と結果に対する評価はさまざまだろう。問題は、初めから悪意を持って意図的に世論を誘導しようとする勢力が存在するということだ。しかし、サッカーの魅力を知る少年たちは、惑わされることはないだろう。世界の強豪を相手に堂々とプレーした代表チームに声援を送った大人たちもそうだ

▼平壌でも夏になると全国少年サッカー大会が開催される。「鄭大世選手やホン・ヨンジョ選手のようになりたい」−ウリナラのW杯出場に興奮し、未来の代表選手を目指す子どもたちの気持ちに違いはない。今年の夏、平壌のスタジアムもサッカー少年たちの熱戦に沸いている。(永)

[朝鮮新報 2010.8.6]