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ソウルで「統一税」構想が浮上した。李明博大統領は8.15記念式典で「平和共同体」から「経済共同体」、続いて「民族共同体」へと移行する「3段階統一方案」を示し、統一に向けた「資金集め」が緊急課題であるかのような演説をした ▼「3段階」の初めに言及された「平和」は「北の核放棄」を念頭に置いている。それは米国の対朝鮮強硬策に口裏を合わせたにすぎない。統一という民族の念願を他国に委ねて恥としない為政者が、祖国解放に際し「自論」を平然と述べるとは嘆かわしいことだ。「統一税」に関する唐突な言動も危うさをふくんでいる。米国が圧力を加えれば「北の急変事態」が遠からず起こるとの妄想に陥っているのかもしれない ▼民族を裏切り、国を売り渡す反逆者は過去にもいた。日本の植民地支配を決定づけた「乙巳条約」に賛成した親日派閣僚は「五賊」と呼ばれた。今年の干支は「庚寅」だ。南の現政権にも民族対決路線を追求し、北から「庚寅四賊」と呼ばれる閣僚たちがいる ▼「四賊」の統括者である大統領は、8.15演説で対日関係についても触れ、「韓国併合100年」の「首相談話」を褒め称えた。過去清算よりも日本との「結束」が大事だということだ ▼事大主義者の口から「統一税」発言が飛び出すほど、朝鮮半島を取りまく国際情勢は目まぐるしく動いている。歴史の転換期、100年前のように外国勢力の横暴に屈してはならない。解放後、平壌に樹立された政権が「民族自主」の旗印を掲げ、ひたすらそれを実践してきた意義をあらためて強く感じる。(永) [朝鮮新報 2010.8.21] |