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春・夏・秋・冬

 「ロシアの『天安』号報告書が公開されると、李明博大統領に相当な政治的ダメージを与えるとともに、オバマ大統領を当惑させるだろう」。グレッグ前南朝鮮駐在米大使は8月31日、ニューヨークタイムズへの寄稿文で、「信頼できるロシアの友人」の言葉を引用し、ロシアの報告書が公開されない理由を明らかにした

▼グレッグ前大使は3日、「天安」号事件の調査のために南朝鮮を訪問したロシア調査団の活動が事実上妨害され、同調査団が調査は不可能だから調査団を派遣しないよう中国に伝えたことで、中国政府が調査団を送らなかったことも明かし、「天安」号事件が事故だったという可能性を示唆した

▼グレッグ前大使の一連の発言について、南朝鮮ではさまざまな議論が起きている。国防部関係者は5日、ロシア調査団に対する情報提供に最善を尽くしたと主張。情報分析の総合結果など40の調査結果を提供したと述べた

▼国会外交通商統一委員会に所属する朴柱宣議員は、「グレッグ前大使の発言が事実なら、国際的な恥であるだけでなく、国家の信用を失墜させ東北アジアの秩序を揺るがす途方もない国際的事件だ」と指摘。「政府の明確な説明がなければ、疑惑は日増しに国内外に広がるだろう」と述べながら、事件に対する国会真相調査委員会の再構成を強く求めた

▼事件発生当時から数々の疑惑が浮上していたにもかかわらず、朝鮮と無理やりに結びつけて史上最大規模の軍事演習を敢行するなど、強硬策に走った米国と南朝鮮。そのつけがどれほどのものになるかは、計りしれない。(国)

[朝鮮新報 2010.9.8]