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春・夏・秋・冬

 朝鮮労働党代表者会の前日、金正日総書記が人民軍指揮官らに「大将」の称号を授与する最高司令官命令をだした。それから数日間、平壌に世界の注目が集まった

▼日本のメディアは、枝葉末節にこだわり勝手な解釈と評論に終始した。読者や視聴者におもねる興味本位の報道からは、朝鮮の進路を見通すことはできない。これまで幾度となく流された「北の崩壊論」も扇動的な情報を提供するだけで、いまだ「実証」されていない

▼6月に発表された党代表者会召集に関する「決定書」は「転換期」について述べていた。朝鮮が戦略目標とする強盛大国建設が新たな段階に入り、それを反映して党の最高指導機関を選挙することになったとの説明があった。次の大きなステップを踏み出すための党代表者会―今回メデイアが伝えた一連の出来事には、明確な展望と計画があるということだ

▼朝鮮が危機に瀕していると思い込んでいる人間の思考パターンには共通点がある。まず党や政府の公式見解を否定し、正反対の理由を探ろうとする。今回の報道でも見て取れた。朝鮮は選挙で目前の急場をしのがねばならず、そのような国の前途は「多難」なのだという

▼予測の正否はおのずと判明する。偽情報を流せる期間はそれほど長くない。朝鮮は2012年に「強盛大国の大門をひらく」と表明した。2010年9月の「大将」任命や党代表者会が何を目的としたかは、今後の内外情勢によって証明される。朝鮮に関する無責任な言説、根拠なき誹謗中傷が許されない情況が生まれてくるに違いない。(永)

[朝鮮新報 2010.10.1]