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春・夏・秋・冬

 菅首相の「自衛隊朝鮮半島派遣」発言が波紋を呼んだ。首相周辺や防衛省幹部は慌てて火消しに回った。翌日、管首相は自衛隊法改正について否定したものの、南朝鮮との協議については前向きな姿勢を示した。「ここまで踏み込んで発言した首相は初めてだ」という

▼勇み足の発言には背景がある。自衛隊と米軍は約4万5千人を動員し、過去最大規模の合同軍事演習を敢行。日本政府の新たな「防衛計画大綱」には「PAC3」の全国配備が盛り込まれた。米国は南朝鮮との合同軍事演習への日本の「正式」参加を公然と呼びかけるようになった

▼朝鮮半島情勢を口実に自衛隊の活動領域を広げようという企図は明らか。そのために緊張状態に拍車をかけ固定化しようとしている。これに対し、アジア36カ国89政党が参加したアジア政党国際会議第6回総会は、対話と交渉による外交的、平和的解決を求める宣言を採択。中国の6者首席代表会合提案についても支持した

▼「北朝鮮の脅威」−米国や軍国主義者たちが作り上げたこの偶像とたたかい続けた李泳禧・漢陽大名誉教授が亡くなった。幾多の投獄を経ながらも反米反軍事独裁を訴え続け、「実践する知性」「思想の恩師」と敬慕されていた。戦争と対立をあおる偶像の「立て直し」が謀られる今、あらためてカリスマの実践から学ぶ。「理性の目で真実を明らかにし、偶像を破壊せよ」。(天)

[朝鮮新報 2010.12.13]