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偏向報道−「オバマのまぬけな戦争」

 南の艦船沈没事件で、日本のメディアは、米日「韓」による偏向報道を垂れ流すばかり。北の立場はもちろん、南の市民や国際世論が一様に指摘する疑問点すら載せない。

 たとえば英国のガーディアン紙は、事件の直後、「オバマのまぬけな戦争」というタイトルで「ブッシュ前大統領のイラク侵攻をまぬけな戦争と非難したオバマ大統領が、朝鮮半島に緊張を高めさせ、もう一つのまぬけな戦争につながりうる動きを支持している」と冷静な解説を載せた。

 朝日新聞はどうか。平和・和解政策をとってきた南の金大中、盧武鉉大統領を否認し、北を孤立・圧殺しようとする李明博への提灯持ちぶりが際立つ。同紙のコラム「素粒子」(5月25日付)は事件と関連し、「同じ民族として実に恥ずかしい」と北を中傷する李明博の言葉を得々として載せた。

 その4日前の同コラムでは司馬遼太郎の胡散臭い言葉を引用し、わが英雄「李舜臣」の名まで持ち出して、「いま子孫たちがしでかした暴挙に名将なら死を見るか生を見るか」と、粗雑なロジックで北を非難した。

 「明治」の朝鮮侵略を正当化し続けた司馬を絶対化するエリート記者の思い上がりと無知こそ、「恥ずかしくないか」。

 米国のアフガニスタン攻撃のときにも、「強く支持する」(読売)、「対テロ長期戦の心構えを」(毎日)、「限定的な武力攻撃はやむをえない、と考える」(朝日)とこぞって戦争を賛美する社説を書いた。あのときは、みなブッシュの子分だったネ。今は?

 事実をろくに知ろうともせず、舞文曲筆が跋扈するメディアよ。日本をふたたび、戦争へとミスリードしてはならない。(粉)

[朝鮮新報 2010.6.4]