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たくましい女性たち−仕事、妊娠、出産、育児

 以前、出産を控えた妊婦を対象に開かれた「母親学級」に参加したときのことだ。講義をしていた助産師が、次のような内容を話していた。

 「太古から現代に至るまで、女性の妊娠・出産にまつわる営みは変わっていない。それはいかなる先進国や発展途上国、端は未開の地においても同様である。富裕層の女性も、貧しい女性も同じである。違うとすれば、医療技術の発展により、帝王切開や無痛分娩などが取り入れられた一部の分娩だろうか。しかし、自然分娩において大差はない」

 働く女性たちにとって約10カ月間の妊婦生活と出産、その後の育児と仕事の両立は楽ではない。日々変化する体調と、子育て中に遭遇する新たな局面にとまどい、悩みながらも、女性たちは自ら選択した人生を前向きに受け止め歩んでいる。

 取材先で、ワーキングマザーに出会うたび、たくましく社会生活を送る姿に感心する。家族や職場の同僚の理解と協力、地域社会のシステムに支えられることも多い。子どもは保育園などでさまざまな体験を通して元気に育っている。働く女性を取り巻く環境についての課題は山積みだろうが、迷い、悩みながらも、自ら選択した人生を歩み続ける女性たちを応援していきたい。(潤)

[朝鮮新報 2010.10.22]