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がんばる教員にエールを

 ある集会に参加し、教員として働く同級生らと久しぶりに再会した。こうしたケースでは、互いの近況報告のため食事を兼ねた宴会を必ず設けるのだが、この日は少し深いところにまで話がおよんだ。

 きっかけは、「教員、今年でやめようと思う」というある同級生の一言だった。

 同胞過疎地域にある彼の勤務先は、経済的にも人員的にも「学校運営ぎりぎりの状況。疲れた、もう限界」と話す。実際、都市部の教員が受け持つ週間授業数の倍にあたる25時間以上も教壇に立っているという。そのための教案をかかさず作り、その他、学生指導や学父母の相談役、学生受け入れのための同胞宅訪問、部活指導などに大半の時間が費やされていく。

 彼の話を聞きながら、一方では、そんな状況の中でも奮闘してきた教員たちがいるからこそ、今日の民族教育が支えられているのだということをあらためて感じ、思わず「それでも、続けてみれば」と口を挟んでしまった。

 数日後、そんな彼から「結論を急がずにもう一度考えてみようと思う」との連絡が入った。「子どもたちに対する責任がある」と話していた。

 いつかは子どもを朝鮮学校に送るであろう朝青世代の自分としては、こうした熱心な教員が一人でも多く現場にいてくれればと切に願わずにはいられない。また、朝鮮新報記者としても紙面を通じて彼、彼女らのがんばりを伝えていきたい。(周)

[朝鮮新報 2011.2.21]