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第21回中央教育研究大会 全国から650人が参加

民族教育充実目指し一丸、中等教育実施65周年に向け

児童の民族性を育む数々の取り組みが紹介された初級部低学年分科

 第21回総連各級学校教員たちの中央教育研究大会が1月29〜30日、東京・北区にある東京朝鮮中高級学校で行われた。日本各地の幼稚班、初・中・高級学校の教員や総連の教育関係者ら約650人が参加した。

 大会は、2年に一度行われる全国規模の教育研究内容発表の場。今年も日本各地の教員が独自の教授法を発表し経験を語り合いながら討議する過程で、多くの経験を共有するきっかけとなった。

 今大会では、特別分科に「児童・生徒の受け入れ分科」が初めて設けられたほか、幼稚班、初級部1年、国語、算数、理科、日本語、社会・歴史・地理、数学、英語、音楽、美術、保健体育・家庭、学生教養、情報の15の分科で発表された187編の論文に多くの参加者たちが耳を傾け、熱い論議が繰り広げられた。

 また、学生教養分科では、初級部低学年、高学年、中高級部別に分科会が開かれた。

幼稚班分科では互いの経験を共有し、熱い議論が繰り広げられた

 初級部低学年では、生徒の豊かな民族性を育むうえでのあらゆる取り組み、低学年の活動などについて、高学年では初級部高学年の教育課程で実施された経験と今後の課題、中高級部では生徒たちの成長に見あった教育方向とその体系に基づいた実効性の高い体験が発表された。

 総連では昨年に続き今年も「民族教育を強化する年」のスローガンを掲げ、児童・生徒数の拡大に力を入れていく構えだ。初日の全体集会では、過去4年間に児童、園児数を3倍に伸ばした西東京朝鮮第2初級学校や、生徒数増加を軌道に乗せている埼玉朝鮮初中級学校の取り組みが紹介され、すべての朝鮮学校で児童・生徒数の拡大によりいっそう力を入れていこうと呼びかけた。

 また、主に3、4世である北海道青商会の役員たちを中心に準備が進む、在日同胞の歴史を伝える「北海道同胞歴史資料館」を例にあげ、民族教育を受けた新しい世代が1、2世の伝統を受け継いでいくうえでも重要な役割を果たしている現状が誇らしく報告された。

 さらに、新学年度が始まる4月から中等教育実施65周年を迎える10月5日まで、@入学生の受け入れと民族教育の質向上、A学校運営の自立、B民族教育権を守ること―を柱に、「集中運動」を繰り広げる予定だ。

 大会2日目の閉会式では、「部分別模範学校」(9校)、「模範教授者」(38人)、「模範教員集団」(77グループ)の称号が贈られたほか、各分科で発表された論文の中から選ばれた18編に優秀賞が贈られた。(文・尹梨奈、写真・盧琴順)

[朝鮮新報 2011.2.4]