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第25回人権啓発研究集会 in 姫路でアピール 「一日も早い『無償化』適用を!」

アピール文を読み上げる金貞洙さん

 兵庫県姫路市で第25回人権啓発研究集会 in 姫路(1月27、28日)が開かれ、約4千人の参加の下、在日外国人問題、被差別部落問題など差別と人権に関するさまざまな問題について講演と討論が行われた。

 大会初日、イベントは、西播朝鮮初中級学校舞踊部の舞踊で幕が上がった。

 行事のトップバッターとして神戸朝鮮高級学校2年の金貞洙さんが、「高校無償化」を一日も早く朝鮮高級学校にも適用することを求めるアピールを読み上げた。

 金さんは、姫路で生まれ育ち、神戸朝鮮高級学校に通う在日4世だ。「高校無償化」の知らせは経済的に大きな負担を抱える保護者たちにとってとてもうれしいものだった。ところが、朝鮮学校だけが対象外となり、関係者らは大きなショックを受けた。金さんは、過去の民族教育の権利獲得闘争について触れながら、外国人学校の中で朝鮮学校だけが除外されることに納得できないこと、朝鮮の歴史と文化を学ぶ当然の権利さえ認められないことに寂しさと憤りを覚えたと吐露した。

 また、兵庫県の主だった駅前に立ち、署名活動を行った事実について触れ、日本の市民たちの協力もあって5万人もの署名を集めたと報告。吹奏楽部の合宿を通して親交を深めている宍粟市の人々が600人分の署名を集めてくれたこと、多くの日本の人々の支えの中で朝鮮学校で学ぶ喜びを実感できたことを語った。

 そして、「私たちが自分のルーツを知り、生まれ育ったことに感謝するために欠かせない民族教育の権利を守るため」、今後も「無償化」が朝鮮学校に適用されるその日まで活動を続けていきたいと強く訴えた。

 司会者は、全国の心ある人々と力を合わせて、朝鮮高級学校に対する差別が一日も早く解消されるよう、共に力を尽くしていくことを呼びかけた。【神戸朝高】

[朝鮮新報 2011.2.10]