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神戸朝高生が「垂水区善行青少年表彰」受賞、住民との交流で

「垂水区善行青少年表彰」を受ける神戸朝高生徒代表ら

 地域住民との親善交流活動に取り組んできた神戸朝鮮高級学校学生委員会が、兵庫県の「垂水区善行青少年表彰」を受賞した。

 「垂水区善行青少年表彰」は、垂水区内の善行のあった青少年に対し、その功績をたたえるとともに、他の青少年の善行意識を高揚し、「明るいまちづくり」に寄与することを目的として創設された。

 同校生徒たちは、運動会や「朝高祭」に地域住民らを招待する一方、地域のもちつき大会などに参加し運営を手伝うなどし、学校が所在する上高丸地域の住民らと交流を深めてきた。地域のカラオケ大会に声楽部が出演し、作品展に美術部が出展するなど交流の幅は広がっている。

 5日、垂水勤労市民センターで開かれた表彰のつどいでは、横山公一・垂水区長をはじめとした主催団体関係者、県議会議員を含む来ひん、受賞者の保護者や関係者を含む市民らが見守るなか、生徒代表らに表彰状と記念の盾が贈られた。受賞者には会場から温かい拍手が送られた。

「朝高生、住民に好印象」 表彰に推薦した藤原さん

上高丸ふれあいのまちづくり協議会委員長の藤原史生さんとともに記念撮影する生徒たち

 神戸朝高生徒たちを同表彰に推薦した、上高丸ふれあいのまちづくり協議会委員長の藤原史生さんもつどいに参加し、生徒たちと受賞の喜びを分かち合った。

 藤原さんは、朝高がある上高丸団地で行われたあるイベントで同校生徒たちが披露した吹奏楽演奏や朝鮮舞踊を観覧した際、「好印象を得た」ことをきっかけに交流を行うようになった。

 それまでは住民らが個人レベルで朝高のイベントに参加するなどしていたが、藤原さんが協議会で朝高生との交流を提案。「ふれあいもちつき大会」への参加を朝高に正式に依頼したことを機に、交流がより盛んになった。

神戸朝高運動会には地域住民らが招かれ競技にも参加した。左が藤原さん

 藤原さんは「地域には老人が多くてもちをつくのも一苦労だった。朝高に声をかけたら喜んで来てくれた。力強くもちをつく男子生徒、もちを丸めてふるまってくれた女子生徒の姿を見て、とてもうれしかった」と振り返る。「いつも礼儀正しく、明るく元気な生徒たちの姿を見て住民も喜んでいた」という。

 学校側は、交流や理解が深まったことにより、朝鮮学校への「高校無償化」適用を求める署名でも協力が得られたと感謝している。

 藤原さんは「国家間や政治の問題がどうであれ、生徒たちも地域住民の一人。同じ空気を吸い、同じ水を飲んでいる。区も奨励しているように、これからも文化芸術を通じた交流をより広げていきたい」と語った。(李泰鎬)

[朝鮮新報 2011.3.7]