top_rogo.gif (16396 bytes)

東日本大震災 同胞心配する祖国の人々


キム・ヒョンチョルさん(左)とウ・チョルソンさん

 【平壌発=姜イルク】東日本大震災で被災した同胞たちを気づかう声が、朝鮮の人たちからも寄せられている。

 とくに朝鮮を訪問する在日同胞との関係が深い人たちにとっては心配する気持ちが大きく、同胞たちが心を一つにして震災被害を必ず乗り越えてほしいと話している。

 海外同胞事業局のキム・ヒョンチョルさん(48)は、日本での震災報道に接し事業局員たちがこれまで会った同胞、学生たちの顔を思い浮かべながらとても心配しており、「みなが無事でいてくれれば…。そして一日も早く被災を乗り越えてほしい」と話した。

ペ・ジョンチョルさん(左)とチョ・ギョンサム校長

 昨年10月に祖国を訪問した茨城朝鮮初中高級学校の生徒たちを案内した海外同胞事業局のウ・チョルソンさん(40)は、「子どもたちが今も避難所生活で苦痛を強いられていると思うと胸が痛い。すぐにでもそばに駆けつけてあげたい心情だ」と話した。

 2004年から平壌ホテルの医務室で、同胞たちの健康面をサポートしている平壌親善病院医師のペ・ジョンチョルさん(46)は、「被災した同胞たちの健康を心配している。慰労もしてあげたい気持ちが強いが、そうできないのがもどかしい。未来への希望を捨てずに、祖国の人々がともにあるということを忘れずに、一日も早く安定した生活が送れようになってほしい」とエールを送った。

姉妹校でも

キム・ヨナ校長(左)とチャ・グァンミさん

 朝鮮には、日本各地の朝鮮学校と連係を持つ姉妹が多くある。

 福島朝鮮初中級学校の姉妹校である平壌慶興中学校のチョ・ギョンサム校長(56)によると、福島県での原発事故の報道を受け、同校の保護者たちが同胞の安否を確認するために何度も訪ねてきているという。

 チョ校長は「福島の同胞、生徒たちに被害がなければいいが、その情報を具体的に得ることができず、胸が痛い」と話した。

 平壌栗谷中学校は茨城初中高の姉妹校だ。昨年10月に朝鮮を訪問した同校高級部3年生は、同校生徒たちと交流を深めた。

 キム・ヨナ校長(48)は「地震報道で茨城県の被害が大きいと聞き、本当に胸が張り裂けそうだった」という。

 生徒のチャ・グァンミさん(15)は「テレビに映し出される震災被害の光景に、言葉を失った。地震と津波は本当に怖い。そこに茨城初中高のオッパ(お兄さん)、オンニ(お姉さん)たちがいると思うと、夜も眠れなかった」と、彼らの安否をとても心配した。

[朝鮮新報 2011.3.22]