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南当局の方針転換求める世論、対話通じて平和構築を

会談再開を歓迎

 北側が高位級軍事会談のための実務会談(予備会談)開催を提起し、南側も26日、これを受け入れた。これと関連し、南の与野党からも歓迎の声が上がっている。

 聯合ニュースによると21日、与党ハンナラ党の「恩姫スポークスマンが論評を発表し、今回の軍事会談が朝鮮半島の平和へと進む契機になることを期待すると語った。また民主党の朴智元院内代表も、政府が強硬路線から「対話に戻ったことを評価する」と歓迎した。

 北側は新年共同社説で関係改善を呼びかけたのを皮切りに、「幅広い対話と協議」を訴えかける政府、政党、団体による連合声明を発表(5日)、また20日には、国防部長官に朝鮮半島の緊張状態を解消するための北南高位級軍事会談の開催に関する公開書簡を送った。

 南の市民団体らは、年始からの北側のアプローチに肯定的な反応を見せ、南政府に対し対話再開を求める声を高めていた。

 平和運動団体の「平和と統一を開く人たち」は5日、米国のボズワース対北特別代表が南朝鮮を訪問したことと関連して記者会見を開き、南と米当局に北との対話を求めた。

 7日には、「6.15共同宣言実践南側委員会」が声明を発表、「和解と協力の南北関係だけが朝鮮半島の平和と共存繁栄の唯一の道」との認識を示した。また、同日には市民団体である「韓国進歩連帯」、南の仏教最大宗派である「大韓仏教曹溪宗」の民族共同推進本部が論評を発表し、無条件での対話再開を要求した。

玄長官発言を非難

 南当局は会談に応じるとしたものの、これまで「北側の提起を真心ある対話提起と見ていない」などと否定的な言動を繰り返してきた。

 特に北南対話を阻もうとする玄仁沢統一部長官に対する非難の声があがっている。玄長官は25日にも対北強硬政策の中心である「非核・開放・3000」を例にあげながら「南北対話の速度と範囲はすべて北の態度にかかっている」と発言した。

 南朝鮮の民主労働党のスポークスマンが発表した論評(12日)は、現在、すべての市民が対話を通じて朝鮮半島に生じた危機を解消することを切に願っていると指摘。北の対話提案に条件を付けて既存の対決政策を固守しようとする統一部の姿勢こそ、朝鮮半島の平和には関心がないことを示しており、離散家族・親せきの再会をはじめ人道事業と交流・協力のための赤十字会談までも先頭に立って妨害していると非難した。

 論評は、現当局が今こそ南北関係を解決できる絶好の機会であることを忘れずに、一日も早く対話に臨むべきであると強調した。

 祖国統一汎民族連合(汎民連)南側本部も論評(13日)を発表し、玄長官が朝鮮民族の声に耳を傾けて直ちに南北対話と関係改善に乗り出すべきであると主張した。

 論評は、朝鮮半島の平和と統一のために寛大に対決を中止して対話と協議をしようというのに、「真心の確認」とはどういうことなのかと非難。そして、6.15共同宣言を全面否定し、朝鮮民族同士力を合わせて統一の扉を開けようとする民主勢力を弾圧してきた者が、これについて語る資格があるのかと反問した。

[朝鮮新報 2011.1.28]