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「東北・宮城に力を」、復興支援サッカーに梁勇基選手が出場

試合前の整列(左から3番目が梁勇基選手)

 東日本大震災からの復興を支援するサッカーチャリティーマッチ(29日、大阪・長居、日本代表2−1Jリーグ選抜)に、被災地の宮城を本拠地とするベガルタ仙台の梁勇基選手がJリーグ選抜の10番をつけて出場した。

 選手たちは直筆のサインと被災地に向けたメッセージを記したTシャツを着てピッチに現れた。梁選手は「前を向いて、共に進もう!」と書いた。

 犠牲者の冥福を祈り黙とうが捧げられたあと、4万人の大歓声の中、試合が始まった。震災後すぐに地元岩手に駆けつけて支援活動を行い、今回も積極的に復興支援を呼びかけた小笠原満男選手(鹿島アントラーズ)、それにいち早く賛同し、試合でもゴールとパフォーマンスで日本中を沸かせた三浦和良選手(横浜FC)、そしてヨーロッパのトップリーグで活躍する「海外勢」。日本サッカー界のスター選手が真剣勝負を繰り広げ、被災地に力と勇気を送った。

Jリーグ選抜 (前列右から2番目が梁勇基選手)

 そのなかで梁選手は主に右サイドでプレー。練習から遠ざかっていたものの、攻撃の起点となり、シュートも放つなど元気な姿を見せた。イタリアの名門クラブ・インテルに所属する長友佑都選手とのマッチアップもあった。梁選手の応援歌が歌われるなど、スタンドからは力強い声援が送られた。

 梁選手は、宮城の惨状を考えると「サッカーをしている場合ではないと思っていたが、自分がプレーをすることで東北、宮城の人々に力を送ることができればと信じて出場した」と話した。また、ピッチに立ち、日本のスター選手らとともにサッカーができる幸せを感じつつも、「本当に被災地の人々に力を届けられているのか」と複雑な心境だったという。

試合開始直前、仲間とハイタッチする梁勇基選手 (中央)

 だが試合後は、「参加する機会を与えられてよかった。豪華メンバーの中でいい経験にもなった。仙台にいるチームの仲間たちがボランティア活動をしながらボールを蹴っている。自分も早くその輪に入りたい」と前向きに語った。

 30日には仙台に向かい、18日ぶりに練習を再開したチームに合流する。Jリーグ再開に向けてしっかり準備したいと決意を語るとともに、「仙台が元の街に戻るよう、サッカーで元気づけることができれば」と語った。

 宮城の同胞に向けては、「これまで温かく応援してくれて、震災直後も心配をかけてもらった。微力だが、できる限りのことをして恩返しをしたい」と語った。(李泰鎬)

[朝鮮新報 2011.3.31]