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春・夏・秋・冬

 一昨年の12月、京都朝鮮第1初級学校前で騒動を起こし、同校の子どもたちに暴言を吐くなどの威嚇行為を行った「在特会」のメンバーらの初公判が1日、開かれた。メンバーらは、罪状認否で、「政治的主張であり犯罪行為はしていない」と無罪を主張した。その言動は荒唐無けいそのものだ

▼京都第1が運動場として利用していた公園にあった朝礼台や拡声器を壊して校門越しに校内に投げ入れたりした暴力行為が、なぜ「政治的主張」と言えるのか。そこに無辜の子どもたちがいることを考えると、その罪は到底許しがたい。「北朝鮮バッシング」を「政治的主張」と履き違えているこのような勢力を助長する雰囲気が、日本社会にまん延している

▼子どもの学ぶ権利はどのような理由があっても侵害されてはならない。国際人権規約や子どもの権利条約などの国際法上の常識だ。ましてや歴史的経緯から見て、在日朝鮮人の民族教育権は真っ先に保障されてしかるべきだ

▼日本のメディアは、国内で起きた卑劣な蛮行について大きく報じないばかりか、「北朝鮮=悪」の論理で正当化しようとするメディアまで表れる。朝鮮が常に強調することだが、朝・日関係正常化の前提は、日本の過去の清算である。解放後、現在まで続く在日朝鮮人が被り続けてきた不利益も、当然ながら過去の清算に含まれることを忘れてはならない。(国)

[朝鮮新報 2011.2.2]