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春・夏・秋・冬

 ベルリンを訪れた南の大統領は演説するのが恒例になっている。李明博大統領は先週、突拍子もないことを言った

▼「北が核放棄を国際社会と合意すれば、来年3月にソウルで開かれる核安保サミットに金正日総書記を招待する」―大風呂敷を広げれば注目を集めることはできる。問題はその実現可能性だ。しっかりとした台本もなしに、自分の役割を演じることはできない。金大中元大統領は2000年3月9日、ベルリンで大規模な対北経済協力構想を述べた。北の要人と元大統領の側近が第三国で意見交換を行った翌日だった

▼約1カ月後、この2人が北南首脳会談開催に関する合意書にサインする。元大統領には台本があったということだ。李大統領の発言はアドリブだった。同行記者が「ソウル招待」と関連して「北と事前に接触したのか」と質問したところ、大統領の側近は、こう答えたという。「北とは話さなかったし、ホワイトハウスとは軽く話したことがある」

▼何の根回しも無く、ただ自分が目立てばよいというのはアマチュアの発想だ。主役を任されることはないだろう。いま関係国は「6者会談再開」に向けて動いている。金正日総書記はカーター元米大統領に北南対話に関する重大提議を託した。舞台はドイツではなく朝鮮半島だ。即興発言でお茶を濁すような大統領は誰からも相手にされないだろう。(永)

[朝鮮新報 2011.5.13]