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春・夏・秋・冬

 哨戒艦沈没事件への「対応策」として「5.24措置」が講じられてから1年。南は対北交流を遮断したが、それによって事態は好転しなかった

▼事件はねつ造であるとの北の立場にも変化はない。違った対応を見せ始めたのは周辺国だ。先週もソウル駐在の米大使が討論会で「われわれは朝鮮との2者対話の準備ができているが、一応は南北関係が改善することを望む」と述べた。朝鮮が非核化行動を約束すれば「米朝、日朝関係正常化を含めすべてのことが可能だというメッセージを朝鮮の指導部に送っている」という発言にプレッシャーを感じたのは、北ではなく南側であろう

▼ソウルでは焦燥感が広がっているようだ。前政権で統一部次官を務めた人物は「(北南関係悪化は)米中間の協力強化、南の役割縮小につながる」と警告した。メディアもその発言を伝えた。南が変わらなければ、北南の進展はないという主張が世論になりつつある

▼李明博大統領は、いまだ事件に対する「北の謝罪」を求めている。拉致問題で振り上げた拳を下ろせず、国際社会で孤立した日本の政権を彷彿させるが、救いがないわけではない。北はねつ造の当事者である南に対しても「昔から、わが人民は過ちを悔い改めた者には寛大であった」(国防委検閲団)とのメッセージを送っている。優位に立つものこそ、真の度量を示すことができるということだ。(永)

[朝鮮新報 2011.5.20]