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同胞の底力、世界に発信を−東北のハッキョ再建

 宮城県仙台市にある東北朝鮮初中級学校の校舎が、3月11日の大震災とその後の余震で傾き、危険な状態が続いているという。

 同校は文字通り、東北の民族教育の拠点。半世紀以上にわたって、朝鮮学校の殿堂として輝きを放ってきた。大きく壊れた姿を見ると、自分の身体をもぎ取られたかのような痛みを覚える。しかも、新年度に、同校への宮城県の補助金が打ち切られた。子どもの権利条約、日本の憲法に照らしても、いかに理不尽なものであるかは言をまたない。わが子を民族の心を持つ人間に育てたいという素朴な願いを踏みにじる暴挙だ。

 この壊れた校舎の再建に、同胞らは一丸となって立ち上がっている。どんなときも絶望せず、屈しない人間の魂の輝き。復興に向けて、同胞の底力を日本や世界に示したい。

 阪神大震災のとき、全壊した朝鮮学校の再建には戦後初めて「激甚災害法」が適用された。「一日も早く朝鮮学校に対して救済の手を差し伸べるべきだ」という清水澄子・参院議員(当時)はじめ多くの日本、世界の良心の熱い支援、後押しも受けた。

 「ウリハッキョを守る」。これは、平和と人権を守る世界共通の闘いでもある。(粉)

[朝鮮新報 2011.4.22]