アンニョンハセヨ!平壌から/朝鮮芸術映画撮影所・人民俳優 キム・ジョンファさん(43)
朝鮮芸術映画撮影所の人民俳優、キム・ジョンファさん(43)は、共和国の映画界をリードする名女優の1人だ。
1979年から81年まで上映され、大反響を巻き起こした映画「名もなき英雄たち」シリーズが初出演作。この映画でキムさんが演じたのが、主人公の新聞記者ユリムの昔の恋人で米軍諜報部の将校、スニ役だった。「本当にびっくりしました。大学を卒業して間もない私がいきなりヒロインの大役を任されたのですから」。
しかし、金正日総書記は自分を信じ、細かい演技まで自ら指導してくれたとキムさんは語る。この映画を通じ、共和国の人々はもちろん、在日同胞の記憶にも残る女優となった。
その後も、自立性向上のモデルとして高く評価される慈江道前川郡の商業管理所所長、鄭春実さんの奮闘ぶりを描いた「孝女」、女性ドライバーの一生を描いた「道」など、数多くの作品で主役を務めた。92年から始まった映画「民族と運命」シリーズでは、第6・7部で国際テコンドー連盟のチェ・ホンフィ総裁をモデルにした主人公チャ・ホンギの妻役、最近制作された第34〜42部でもヒロイン役を演じた。88年には人民俳優の称号を授与された。
「『風と共に去りぬ』など海外の名作を見て演技の参考にしたり、撮影で海外に行ったこともあった。日本も91、93、95年と3度訪問したが、そのたびに同胞が温かく迎えてくれたことは忘れられません」
キムさんは今も、毎週木曜日に撮影所内で行われる俳優たちの技量発表会で、歌や踊り、楽器演奏などを披露し、技量を高めているという。(奎)