味じまん/焼き肉 馬山苑（長野県長野市）

　地元のガイドブックが「隠れた名店」と推す「馬山苑」。店主の禹聖浩さん（５１）は「長野の焼肉店の中では顔の料理人」と紹介されている。禹さんの下で修行し、独立した人も多い。

　現在の場所に店を構えてから４年だが、「焼肉人生」は３０余年に及ぶ。１９歳で上京。東京各地の名店で修行して２６歳の時に長野に戻る。その翌年、最初の「馬山苑」をオープンさせた。店名には、故郷・慶尚南道馬山への思いが込もる。

　とくに「変わった」メニューはない。あくまで肉で勝負。店主自ら毎日仕入れに出かけ、最高級の和牛から選び抜いた肉の質と鮮度には自信がある。最もよく出るカルビが１人前９００円と、地元の相場に比べると値段は少々張るが「お客さんに納得してもらっている」。

　キムチをはじめ肉以外のメニューも「みんな自家製。買ったものはない。昔オモニが作ってくれた味を目指している」。

　座敷席が中心のゆったりした店内（５２席）は、いつも家族連れなどでいっぱい。近所のリハビリセンターにサッカー日本代表チームの元チームドクターがいる関係で、ラモスやゴン中山、武田など、Ｊリーガーの常連も多い。

　※営業時間正午〜午後２時、午後５時〜午後１１時。不定休(日曜の昼は定休)。

            長野市上駒沢１３２４―２。    TEL ０２６２−９５−０６２３