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20歳の抱負/在日朝鮮青年の日―大きく膨らむ夢と希望


 1月15日は「在日朝鮮青年の日」だ。21世紀を目前にして、在日同胞社会で世代交代が進む中、日本で生まれ育った新しい世代の民族性を固守していくことは、総聯の最も重要な課題の1つに掲げられている。そんな中、未来の同胞社会と総聯活動を担っていく、統一世代とも言える青年たちの夢と希望、目標は限りなく、その実現に向かって日々奮闘している。「在日朝鮮青年の日」に際し、20歳を迎えた同胞青年たちに抱負を聞いた。(談、文責編集部)

 

子供たちに民族の心を

朝鮮大学校師範教育学部師範科2年 朴順蓮さん

 卒業後、4月からは初級部の教員として働きたい。

 これは、愛知第3初級に通う頃からの夢だった。とくに、朝鮮人としての誇りを持ち堂々と生きることの重要性を自らの行動で示してくれた、先生方の姿から受けた影響が大きかった。

 初級部に通う年齢の子供は好奇心が旺盛なうえに知識の習得も早く、精神的にも大きく成長するなど人間性の形成においても重要な時期と言える。また、朝鮮人の自覚や民族心など、日本の学校では学ぶことのできない最も大切なものも与えてあげなければならず、父母の期待は大きい。

 教員の実力はそのまま生徒の学力につながる。常に自身への要求を高め、期待に応えなければと思う。

 子供には、いつも活発に接したい。そして互いに信頼できる関係になりたい。

 

同胞に愛される銀行マンに

朝銀千葉信用組合総務部勤務 鄭成文さん

 朝銀の総務部で働くようになって今年で3年目を迎えるが、各支店や営業部で事業が滞りなく進められるよう様々にサポートする重要な役割を担っている。

 朝銀は、総聯傘下の金融機関として同胞と接する機会も多く、込み入った相談を受けるなど、同胞たちの期待と信頼を一身に受けているだけに、責任も重い。

 20歳になったとは言え男性職員の中ではまだ末っ子で、先輩たちに甘えがちだ。今後は、任された仕事は1から10まで責任を持ち、人の目の届かない雑務なども率先して行いたい。常に高い目標を掲げ、まずは自分自身が納得できる仕事をしなければと思う。

 日本経済の悪化で朝銀を取り巻く環境は厳しいが、どんな時でも明るく振る舞い、同胞に愛される朝銀マンを目指して奮闘したい。

 

人命預かる責任を胸に

西新井病院看護高等専修学校2年 李春姫さん

 東京第6初中(当時)の卒業を控えた頃から、医療あるいは福祉関係の仕事に就きたいと思っていた。高3の夏休み中に約1週間、老人ホームで寝泊まりしながらボランティア活動をした。その時、看護婦の献身的な姿を見て感動し、この道に進むことを決めた。

 看護婦の仕事は人の命に関わるものだけに、責任は重大だ。その分、1つでも多くの知識を習得しなければと思っている。

 当面の目標は、准看護婦の資格取得のための2月の都知事試験に合格することだ。4月からは正看護婦を目指して都立大塚看護専門学校に進むが、理論を実践に生かせるよう臨床実習にも積極的に参加したい。

 日本語の分からない同胞患者の役に立てた時は、本当に嬉しい。患者さんに対しては、どんな時もゆとりを持って接したい。

 

歌うことを自ら楽しみたい

金剛山歌劇団声楽部 李康樹さん

 昨年12月末から、歌の講習のために祖国を訪れ平壌に滞在している。

 金剛山歌劇団声楽部に入団して以来、今回で3度目だ。20歳を迎え、在日朝鮮青年の日を祖国で祝えることを嬉しく思う。

 日本にいれば、出身地の愛媛で開かれる祝賀会に参加するはずで、それを思うと残念だが、一緒に来ている先輩団員たちが祝賀会を開いてくれた。昨年2月の初舞台も祖国での公演だったので、とくに感慨深い。

 20歳を機に、歌を職業にしているという自覚をしっかり持ち、声楽家としての自分を磨き、歌うことを自らが楽しみながら、聴衆が感動して言葉を失うくらいの歌手になりたい。

 そのためにも、祖国で少しでも多くを学べるよう頑張りたい。とくに幼い頃から好きだった「ネナラ(わが祖国)」をもっと練習して、いつも応援してくれるオモニに聴かせたい。