総聯埼玉代表ら、県議会に「抗議決議」の見直しを要望
総聯埼玉県本部と県下の各団体・機関の代表らは1日、埼玉県議会に対し、同議会が9月22日に採択した「北朝鮮によるロケット打ち上げに抗議する決議」の見直しを要望した。
安正一総聯県本部委員長ら一行は、竹内直志県議会事務局長と面会。堀口真平議長あての要望書を手渡した。要望書は、共和国の人工衛星打ち上げを「弾道ミサイル」だとする日本政府の強硬姿勢やマスコミの報道を背景に、在日朝鮮人への暴力・脅迫行為が続発する中、県議会が事実確認もないまま同決議を採択したことに憂慮を示し、その見直しを求めている。
代表らは席上、決議が打ち上げが事前に通告されなかった事実を問題にしていることに触れ、これまでどの国も最初の衛星打ち上げを外国に事前通告した例はなく、そういった決まりも慣例もないと説明した。
また決議採択後、右翼による脅迫行為が活発化していると指摘。1923年9月1日の関東大震災でも、2日に県当局が「不逞鮮人暴動に関する件」との通牒を発して以降、県内で数百人の同胞が虐殺された事実に言及した。
安委員長は、「議会はマスコミの誤報に惑わされることなく、公正な見地に立って決議を見直すべきだ」と強調した。
代表らはこの後、各会派をまわって要望の趣旨を説明した。自民党県議団の穂坂邦夫団長は、「誤った情報に基づいて決議がなされたとしたら問題。再度、事実関係を調べてみたい」と語った。