インタビュー/共和国卓球協会チェ・ラウ書記長に聞く
第14回アジア卓球選手権大会(9月28日〜10月4日、大阪)で、共和国の女子選手らが団体2位、ダブルス8強入りと活躍した。アジア卓球連合副会長・東アジア地域責任者を務める、共和国卓球協会のチェ・ラウ書記長に共和国チームの現状と今後の課題などを聞いた。
――今回の結果をどう見るか
目標は団体で2位以上、ダブルスで3位以上だった。選手団は当初、9月25日までに日本に入る予定だったが、日本当局の不誠実な対応のため、ビザが発給されたのは大会前日の27日だった。
不利なコンディションにもかかわらず団体戦で準優勝できたのには満足している。ダブルスは残念な結果になった。経験の差が出たと思う。
――中国との団体決勝をどう分析するか
課題としては、何よりテクニックを磨き、とくに中国の選手が駆使する速球への対処を確実にしなければいけない。
中国の選手が使っているラケットには特殊なラバーが張られており、これによって球に独特のスピード、ドライブが与えられる。これについても対策を考えなければならない。
――大会全般を通して感じたことは
各国で世代交替が進み、優秀な選手が数多く登場してきた。
中でも香港、シンガポール、日本の実力が上がっている。とくに中国に返還された香港からは、中国の優秀な選手が代表として出てくる可能性がある。今後、これらの国と積極的に試合を組んで行く必要がある。
共和国の選手は、96年のアトランタ五輪の時点では技術が洗練されていなかったが、今大会ではある程度の成長が見られた。
ただ、若さと経験不足から来る精神面の未熟さは以前のままだ。今回も緊張のあまり、半分の実力しか発揮できない選手もいた。
しかし2、3年もあれば、どの選手も技術的、精神的にかなりの水準まで行くと思う。
――最近の共和国の卓球事情は
女子は、今大会の代表らにも引けをとらない選手が多く育っている。16〜18歳に有望な選手が多く、8月に兵庫で行われた第7回東アジアグランプリホープス卓球選手権大会での活躍に見られるように、12歳以下の層も期待できる。
12月にバンコクで行われるアジア大会には、男子の代表チームも送る。ただ、すぐに国際大会で活躍できる選手は育っていない。有望な素材はいるが、もう少し時間がかかりそうだ。
来年にはユーゴスラビアで第45回世界卓球選手権があるが、当面はアジア大会への備えに集中したい。このところ続けて準優勝してきたので、今度は必ず優勝したい。