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断じて許せぬテロ行為/羅勲・支部副委員長を殺害、千葉朝鮮会館に放火


 日本の右翼団体などによる反共和国、反総聯騒動が続く中、15日未明、総聯千葉県本部および千葉支部などが入る千葉朝鮮会館(千葉市中央区)に凶漢が侵入し、宿直中の羅勲・同支部副委員長を殺害したうえ、会館に放火する事件が発生した。日本政府やマスコミが、共和国の人工衛星打ち上げを「ミサイル実験」と決め付けていることで、右翼などによる総聯や在日同胞に対する脅迫・暴力が相次いでいる。こうした流れの中でついに、同胞の忠僕として働いてきた総聯活動家が殺害され、在日朝鮮人運動と同胞生活の拠点である会館が放火されるという前代未聞の犯罪が発生した。総聯県本部では16日午後に記者会見し、事件は政治的意図を持つ計画的テロ行為であるとして、日本当局に速やかな犯人逮捕と真相究明などを強く求めた。

 

政治的で計画的な凶悪犯罪

 15日未明、千葉朝鮮会館に侵入した凶漢は、会館内を物色し手提げ金庫を奪い、1階と2階に揮発性の油をまき、宿直していた総聯千葉支部の羅勲副委員長の頭部を凶器で殴り、首を絞めて窒息死させたうえに、焼くという蛮行をはたらいた。

 警察当局は15日午後、強盗殺人・放火事件と判断し捜査本部を設置、120人の捜査員を動員して捜査を進めている。

 この事件は単なる刑事事件ではなく、共和国の人工衛星打ち上げを契機に悪質な反共和国、反総聯策動が長期的に繰り広げられている中で起こった断じて許しがたいテロ行為である。

 総聯に対する脅迫行為は、人工衛星打ち上げ直後の9月1日から連日のように起こっていた。ひどい時には1日に5〜6件もあり、夜中には正体不明者からの脅迫電話が尽きなかった。千葉朝鮮会館では、さる9月22日、右翼団体が13台の街宣車を動員して挑発、妨害行為を行い、県下の各地域では総聯と在日朝鮮人への規制、弾圧をあおるビラも撒かれた。

 また9月12日には、右翼団体が総聯中央会館の入り口を封鎖し、「朝鮮人を殺せ」「火をつけるぞ」などの暴言を吐いた。

 総聯傘下各団体や朝鮮学校、商工会、朝銀、個人に対する暴言・脅迫が強行されているだけでなく、チマ・チョゴリの朝鮮学校女生徒に対する嫌がらせ事件も頻繁に発生している。

 こうした背景には、日本政府が共和国の人工衛星打ち上げを認めずミサイルと決め付け、一連の「制裁措置」をとったことがあり、今回の事件も決して偶発的なものではない。

 日本社会全般に朝鮮人に対する民族排他主義が蔓延し、関東大震災当時を彷彿させる殺伐とした雰囲気の中で、ついに在日朝鮮人運動と同胞生活の拠点である朝鮮会館を放火し、総聯活動家の生命まで奪うという凶悪な犯罪が起きたのである。

 

速やかに犯人逮捕と真相究明を/総聯千葉県本部が談話

 総聯千葉県本部は16日午後、千葉市内で記者会見し、事件は単なる刑事事件ではなく、政治的意図を持つ計画的なテロ行為だとする徐昌武委員長談話を発表した。

 談話は、事件は共和国の人工衛星打ち上げをきっかけに反共和国キャンペーンが繰り広げられ、総聯機関や朝鮮学校生徒を含む在日朝鮮人への暴行、暴言、脅迫などの人権侵害が引き起こされていることと密接に関連していると指摘。そして、事件は、共和国に対する「制裁措置」などの敵視政策がなければ発生しなかったとしながら、日本当局が速やかに犯人を逮捕し、事件の真相と背後関係を徹底的に解明するとともに、事件の再発を防ぐ実効的措置を取るよう強く求めた。

 会見に同席した横堀正一・日朝親善千葉県の会事務局長は、県下の日本人弁護士や地方議会議員、各界人士などで真相調査委員会をつくり、県や政府に速やかな真相究明などを求めていくことを明らかにした。

 

総聯中央第1副議長、遺族と活動家を慰問

 総聯中央の徐萬述第1副議長は16日、事件の現場などを訪れ、遺族と現地の活動家らを慰問した。

 徐第1副議長はこの日の午後、まず千葉朝鮮会館を視察し、警察の現場検証に立ち会うなど事件後の動向を見守っている総聯千葉県本部管下の活動家らに、慰問と激励の言葉を述べた。

 徐第1副議長はまた、羅勲副委員長の遺体が運ばれた斎場で、母親の梁月先さんら遺族と面会し、羅勲副委員長は20年以上、組織と同胞のために愛国熱情をすべて捧げた貴重な同志、同胞の親しい友であったとしながら、反動らが有能な活動家を無残にも虐殺したことに憤激を禁じ得ないと述べた。徐第1副議長は遺族を慰問、激励し、羅勲副委員長の命を奪った犯罪行為を断固糾弾し、たたかっていくと語った。