共和国女子ソフトボールの現状
【平壌発=文と写真・本社記者高英民】 共和国で女子ソフトボールの水準が急速に向上している。1990年から女子ソフトボールが正式競技になって以来、国内でリーグ戦を行うなど、技量アップをはかってきた。また中国に遠征するなど外国との交流を通じて実力向上に努めてきた。こうした努力が実り、12月にタイ・バンコクで開かれる第13回アジア大会に参加することになった、女子ソフトボール国家総合チームを紹介する。
12月のアジア大会に参加/目標は銅
共和国には現在、自動車、牡丹峰、江原道、南浦市、咸鏡北道の5つの女子ソフトボール専門チームがあり、4つの大学に女子ソフトボールクラブがある。この中から選ばれた優秀な選手たちでナショナルチームが構成される。
専門チームの中でも最強と言われるのが自動車チームだ。6人の選手をナショナルチームに送り込んでいる。一方、10月9〜20日に行われた第9回人民体育大会では牡丹峰チームが優勝するなど、各チームの実力は伯仲してきている。
ナショナルチームのエースピッチャー、カン・インスン(26、自動車チーム所属)は、低めのストライクが得意で、コントロールも安定している。最高時速97キロの速球(世界的には時速100キロ前後で高水準と言われる)を誇る実力者。中国遠征(5月15〜6月1日)での対中国国家代表チーム戦では、7つの三振を奪うなど、実力を十分に見せつけた。
ナショナルチームのキャプテンで4番バッター、外野のキム・ジョンスク(26、自動車チーム所属)は174センチの長身で、男子にも劣らない腕力を持つ攻撃の要だ。その他、変化球を得意とするピッチャーのキム・ソンチュン(自動車チーム所属、22)もいる。
キム・ウォンシク責任指導員は、「わがチームのピッチャーは世界大会に出場しても十分通用する。中国のソフトボール関係者も、共和国が世界大会に出場すれば必ず良い成績をおさめられるだろうと言っていた。今後の課題は打撃力を高めること。アジア大会まで打撃力を磨いて、3位入賞を果たすのが目標だ」と語っていた。
アジア大会での共和国チームの初戦相手は南朝鮮チーム。各試合で失点を2点以内に抑えれば、勝算はある。