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視点


 米国で3日に行われた中間選挙の結果、与党民主党は上院で現状をほぼ維持し、下院では議席を上乗せした。与党が中間選下院で議席を増やしたのは1934年以来64年ぶりという。

 新勢力の議席数では共和党をしのげなくても、民主党にとっては事実上の「勝利」である。

 共和党は社会保障や教育などをわきにおいて、クリントン大統領の不倫疑惑を選挙争点にしようとしたが世論は批判的で、この戦略はかえって裏目に出た。

 共和党は議会でも「地下核施設」問題を持ちだしクリントン政権の朝鮮政策に圧力をかけたり、「異常な怪物国家」などと共和国をひぼうする声明を発表したりした。

 10月30日発朝鮮中央通信は、共和党が「中間選挙を前に、党利党略に従ってかつてない反共和国敵視策動に熱を上げている」と非難し、このため「現在、朝米基本合意文の存在は危険な状況にあり、朝鮮半島の情勢は再び危険な段階に達している」と警告していた。

 「地下核施設」説については前国務省朝鮮分析官のキノネス氏が南朝鮮雑誌「マル」(11月号)のインタビューで、「いかなる証拠もなく、(米国の)悲観論者が南朝鮮と米国の人々に恐怖感を醸成し(朝米)協議を複雑にするため」に騒いでいるものだとはっきりと否定している。

 米国の内政に干渉するものではないが、今回の中間選挙結果が現政権の朝鮮半島政策に肯定的に作用すれば幸いである。(喜)