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東京で在日同胞の生活と権利シンポジウム/民族性、結婚、就職、福祉テーマに


 「在日同胞の生活と権利シンポジウム―民族性、結婚、就職、福祉―その現況と課題」(主催=同実行委員会)が14日、東京の早稲田大学国際会議場で行われ、総聯中央の徐萬述第1副議長をはじめ、在日同胞と総聯の活動家ら700余人が参加した。5月の総聯18全大会で打ち出した生活・権利重視の方針を今後の運動で具現していくための方途を同胞らの声の中から探そうと開かれたもので、結婚、就職、福祉の3つのテーマを軸に、パネリストと会場の参加者らが活発に議論した。シンポでは @全同胞的に民族教育権を守り拡大しよう A団結した力で同胞たちの経済生活上の権益を守ろう B同胞社会的な関心をもって民族結婚を積極的に成就させよう C同胞高齢者、障害者を積極的に助けよう――と全在日同胞に呼びかけるアピールが採択された。

 シンポジウム第1部では徐第1副議長のあいさつに続き、総聯中央の柳光守・同胞生活局長が基調報告。また、「民族性と結婚」(李愛浩・同胞結婚相談中央センター副所長)、「同胞社会と就職問題」(呉州棟・商工連商工部長)、「同胞社会と福祉」(愼英弘・花園大学助教授)の3つの報告が行われた。

 徐第1副議長は、生活の向上と権利擁護の拡大は総聯と在日同胞社会にとってつねに重要な問題だが、21世紀を目前に控え大きく変化する社会環境の中で、民族の権利と尊厳を守り、将来にわたって明るい展望を開くことを同胞たちは望んでいると指摘。こうした要求に沿って、総聯は18全大会決定で民族性固守、生活・権利の重視を第一に掲げたと強調した。

 また、総聯の歩んだ歴史は、在日同胞の自主的権利は同胞大衆組織が団結してたたかってこそ得られるということを物語っていると話した。

 徐第1副議長はさらに、世代が交代し、職業構成も変化してきた同胞社会の現実が、かつてとはまったく違う課題を提起していると指摘。結婚、就職、福祉は、広範な同胞がその解決を望んでいる問題であり、総聯中央はそうした声に応えるためすべての活動家を動員していくと述べた。

 第2部では福島瑞穂参院議員、土屋公献元日弁連会長、中原美智子早大教授らのビデオメッセージの紹介に続き、意見交換と質疑応答が行われた。