今年の朝中関係(下)
友好協力・相互援助関係の発展へ/大継ぎ伝統を強化
根本的利益に合致
朝中と中朝の両友好協会は今年、結成40周年を迎えた。両国人民の友好関係をより促進させることを目的に発足した両協会は、互いに支持し協力しつつ、様々な方面で両国間の交流と協力を拡大してきた。
両協会結成と関連して駐中朝鮮大使館は10月5日、小宴を催し、中朝友好協会の李淑錚会長(全国人民代表大会=全人代の外事委員会副主任委員)、中国共産党対外連絡部の李成仁副部長、中国人民対外友好協会副会長らを招待した。
駐朝中国大使館でも9日に宴会が催され、朝中友好協会委員長の金秀学保健相、崔進守党副部長、朴東春外務副相、梁達柱副委員長らが招待された。
今年は共和国が最高人民会議第10期第1回会議、中国が第9期全人代第1回会議を開き共に新時代を迎えた環境のもとで行われ、関係幹部が一堂に会した。これは朝中の伝統的な友好が代を継いで発展していることを示している。
中朝友好協会の李淑錚会長は演説で、40年間の経験は「中朝両国間の友好協力・相互援助関係を全面的に強化発展させることが両国人民の根本利益に合致するだけでなく、アジアと世界の平和、安定を守るうえでも重要な役割を果たしてきたことを示した」と指摘。
食糧、肥料、原油を提供
朝中友好・協力および相互援助に関する条約が締結されてから今年で37年が経った。
また両国は96年5月に経済技術協力協定を調印し、中国側は今後5年間に毎年食糧50万トンを供給し、石油とコークスを無償もしくは友好価格で供給することを約束している。
条約締結を記念しては、昨年と同様、両国の大使館などで宴会が行われた。朝鮮対外文化連絡委員会と朝中友好協会が平壌の玉流館で7月9日に催した宴会では中朝友好協会委員長の崔希正・国家科学技術委員会委員長が、「同条約は締結後の37年間、歴史のあらゆる風波を克服して両国での社会主義偉業と東北アジア地域の平和と安全を守るのに貢献した」と述べた。また招待された万永祥大使は、われわれは「今後国際情勢がどう変化しようとも、伝統的な中朝友好が必ずいっそう美しく花咲くことを信じる」と語った。
経済協力に関しては、中国政府が4月13日、共和国に食糧10万トン、化学肥料2万トンの無償提供決定を伝え、同月30日には駐朝中国大使館が朝中友好宅庵協同農場(平壌市)への営農物資寄贈を発表した。
さらに10月13日には共和国に原油8万トンを無償提供する決定を伝えた。
同月14日、平壌の万寿台議事堂で金永南最高人民会議常任委員会委員長、洪成南総理、白南淳外相らと会見した万永祥大使は、「今回の決定は両国の友好関係をより発展させる中国の党と政府の決意と朝鮮人民に対する中国人民の厚い友好の情を示すもの」だと述べた。
14日発朝鮮中央通信も「困難なときに互いに助け合う立派な伝統」と強調した。
共和国に対する中国の無償経済援助は、96年には食糧12万トン、97年には15万トンだったが、今年は食糧10万トン、化学肥料2万トン、原油8万トンと対象は多様になっている。(基)