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南の5大財閥構造調整、「労働者のみ犠牲に」


三星、大宇の事業交換、労組が撤回要求

 南朝鮮の「大統領」金大中と現代、三星、大宇、LG、SKの5大財閥会長が7日の懇談会で合意した構造調整法案に対し、大規模な整理解雇を懸念する労働者の反発が強まっている。

 同法案は、5大財閥が非主力業種を中心に系列会社を大幅に整理し、現行の計264社を来年末までに半分の130社前後まで減らすというもの。これに伴い、計58万2000人の従業員のうち、10万人以上が整理対象となる。主な方法は、主力事業を設定し、それ以外の事業を他財閥と交換するビッグディール。このビッグディールの「目玉」として、三星自動車を大宇自動車が、大宇電子を三星電子が吸収することが決定した。

 これに、吸収される側の労働者は「なぜ自分たちだけが犠牲になるのか」と猛反発。地方自治体も巻き込んで、「人為的な人員削減に総力闘争で臨む」(京郷新聞9日付)構えを見せている。

 三星自動車釜山工場の従業員約3200人は8日午前から操業を全面中断、10日からはソウルの三星自動車本社職員約500人がろう城闘争に入った。

 三星自動車を支援する「汎市民非常対策会議」も、ハンストで当局に抗議したほか、13日には釜山駅前で「釜山市民総決起大会」を開き、市民約2000人が吸収の白紙撤回要求と三星製品の不買運動突入を決議した。さらには、釜山市議5人が吸収に抗議して辞表を提出する事態にまで至っている。

 一方の大宇電子でも8日、労組が声明を発表し、今回の措置は「経営者側が責任を取ることなしに、労働者のみに一方的に犠牲を強いるものだ」として吸収撤回を主張。三星側と同様、同日午後から各工場で操業を全面中断した。10日には、ソウルの大宇電子本社や仁川などの地方工場、下請企業の従業員ら約1500人が本社前で抗議集会を開き、生存権死守を訴えた。

 さらに14日には、三星が釜山、大宇がソウルで、それぞれ1万人規模の抗議集会を開き、経営者側が労働者側との事前協議なしに法案に合意した点が問題だと指摘、吸収撤回とともに、労使間の対話窓口の設置を求めた。

 一方、南朝鮮の2大労組も、両社を全面的に支援する姿勢を見せている。

 全国民主労働組合総連盟は8日、ソウルの「国会議事堂」前で傘下各労組代表による緊急決議大会を開き、「大量の整理解雇を招く一方的な財閥改革に反対する」との声明を発表、李甲用委員長ら指導部メンバーが無期限ハンストに突入した。

 「韓国労働組合総連盟」も同日の緊急対策会議で、今回の構造調整が大量解雇につながる事態に至った場合、傘下全労組は総力闘争に臨むと警告。10日には声明で、民主労総との連帯闘争も辞さないと明らかにした。