98共和国――経済動向/各担当者に聞く(7)国土管理
キム・ハククォン国土環境保護部副部長
痛んだ山林修復に重点/水害の教訓から引き続き河川整備も
ここ数年特に重視
ここ数年、わが国では国土管理をとくに重視している。共同社説も、国土管理はすなわち愛国事業だと、その重要性について強調し、山林造成と河川整備、道路管理で転換を起こすべきだとの課題を示した。
山林造成について言えば、国土面積の85%を山林が占めるわが国で、山林を保護し、立派に管理することはとても重要だ。わが国では一貫して山林を大切にしてきた。山林は人々の生活を潤してくれる。実のなる木を植えて食の問題にも寄与でき、材木や薪などにも使える。
また河川整備は、95、96年と2年連続で起きた大水害の経験からとくに緊急に提起されている。水害時に決壊した堤防は復旧したが、まだ、豪雨が降ればあふれかねない河川が少なくない。大河川から小さな河川まで堤防を高く築く努力を引き続き重ねている。
96年以来毎年、春と秋に国土管理総動員期間を設け、全国的に植樹、河川の堤防作りや流路変更工事、道路整備などに取り組んでいる。総動員期間は、春は低地3月、高地4月、秋は高地10月、低地11月の各1ヵ月間だ。
各種苗木を栽培
こうして全人民が総出で取り組んだ結果、昨年、山林造成、河川や道路整備の各分野で、目標を5割も上回る成果を収めた。
昨年秋の総動員期間には、植樹を急ぐとともに、外国から30万ドル相当で購入し、金正日総書記が送ってくれたモミジ、アカシア、落葉松などの種を各地でまいた。現在、苗木に育てており、植樹できるのは3〜4年後になる。とくに平壌市祥原郡の山林経営所では、5ヘクタール以上の養苗場を新たに設け、この種を立派に育てている。
また、黄海南道の信川郡、三泉郡、載寧郡では1000余キロの河川で堤防を新たに建設し、流路変更工事を進めて50余ヘクタールの土地を新たに確保した。昨年、平安南・北道の一部地域で起きた高潮被害の復旧も、7割方終わった。
総書記は1月4日、昨年秋の総動員期間の総括をきちんと行うよう指導し、われわれは現在、その準備に取り組んでいる。1月末から総括作業を始め、それに基づき今年春の総動員期間に備えようと思う。
美しく立派な国土に
今年も国土環境保護部としては、全領土に対する監督と違反に対する取り締まりに力を入れ、われわれが築いてきたすべての国家財産を少しも損なうことなく、後世まで残すために全力を集中する。
昨年、少なからぬ山林が旱ばつや害虫による被害を受けた。そのため、早く育つ木をたくさん植えて、痛んだ山林を1日も早く修復することにとくに重点を置くつもりだ。
国が一丸となって取り組む事業だけに、祥原セメント連合企業所で道路舗装用のセメントを優先的に回してくれるなど、資材面での苦労はほとんどない。後はいかに人民を動員し、効果的に取り組むかにかかっている。
国土管理はそこに住む人たちの利害と直接絡む問題だ。総動員期間の度に、美しく立派な国土にしようと、人民たちは自ら立ち上がって奮闘している。(平壌発=本社韓東賢、おわり)