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インタビュー/共和国選手団 ムン・ジェドク団長


選手らコンディション良好/経験積み今後につなぐ

 長野五輪・共和国選手団のムン・ジェドク団長に、今大会への意気込みや目標などを聞いた。(文責編集部)

 ――冬季五輪は2大会ぶりの出場となるが

 共和国では金正日総書記の指導により、一昨年のアトランタ五輪の前後から、各種目の国際大会に積極的に参加してきた。また国内でも、外国の選手を招き国際大会を行っている。

 総書記は今大会への参加にも、かなりの関心をはらっており、準備もその中で進められた。

 ――選手のコンディションはどうか

 今大会に向け、ショートトラックは平壌、スピードスケートは咸鏡南道の赴戦で強化訓練を行った。いずれも好結果に終り、選手のコンディションも申し分ない。

 昨年11月にオランダで行われたショートトラック予選会では、女子3000メートルリレーで6位、500メートルでチョン・オクミョン(18)が6位、ハン・リョニ(18)が10位に入り、男子ではハン・サングク(19)が500メートルで8位に入った。

 いずれの選手も国際大会は初参加で、飛行機で24時間もかけて移動した翌日の競技となり、元来の力を発揮できていなかったが、それにしては満足の行く結果だった。

 選手たちも「世界の強豪と競うと思うと緊張したが、手応えはあった」と話していた。

 1月30日の日本到着後は、初日は選手に疲れが見えたものの、2日目からは元の調子を取り戻し、練習では連日、力強い滑走を見せている。選手村にはキムチも用意されており、食欲も旺盛だ。今回は早めに日本に来たので、選手らも入念に調整できたと思う。

 スピードスケートでは最近、世界的にスラップスケートの導入が進み、その効果で記録更新が続いていることは知っている。わが国でも遅ればせながら、スラップスケートを導入してみたが、選手が十分に慣れることができなかった。今大会は従来の靴で出場するが、次からはスラップスケートを使うことになるだろう。

 ――今大会での目標は

 女子ショートトラックで期待が大きい。とくに500メートルでは2〜3位が目標で、3000メートルリレーと1000メートルでもメダル1つは取りたい。男子は3〜5位が目標だ。

 共和国では最近、どの種目でも世代交代にさしかかっている。国際大会ではもちろんその都度、好成績を目指すが、今はそれと同時に、経験を積むことも重視している。

 今回も若い選手が多いので、国際的な舞台を経験することと、いまの実力が世界のレベルから見て、どの程度通じるものであるかを検討するうえで、絶好の機会だと考えている。

 ――在日同胞に一言

 長野の同胞をはじめ、私たちをあらゆる面から支え、応援してくれる同胞らの好意に、競技の結果をもって報いたい。またそうすることで、強行軍の途上にある祖国と、歩みをともにしているすべての同胞と総聯活動家を、少しでも力づけることができれば幸いだ。