2月の芸術の夕べ/出演者の声
金正日総書記の56歳の誕生日(2月16日)を祝い、歌を通じて朝・日の友好親善を深めようと、毎年この時期に開かれている「2月の芸術の夕べ」が24日、東京・新宿文化センターホールで開かれる。15回目となる今年のテーマは「日・朝の新しい明日を願って」。共和国功勲俳優の李栄守(金剛山歌劇団歌手)と姜春美(東京朝鮮歌舞団歌手)、演歌歌手の島倉千代子、角川博の各氏が洗練された歌声を披露する。本番を控えた4人に話を聞いた。(文責編集部)
島倉千代子/いつか平壌の舞台にも
国際交流をテーマにしたステージはこれが初めてですが、平和の心を伝えるうえでは、歌には言葉を越える力があると思います。「2月の芸術の夕べ」でも、日本と朝鮮の友好の願いを込めて精一杯歌いたい。
今回の公演で歌う、朝鮮の歌「春を告げる花になりたい」はたいへん気にいっています。来年で45年に及ぶ歌手生活の中で色々苦労を重ねてきたせいか、辛いことにめげず自分の信じた道を行き、いつか幸せをつかむ、という歌詞は心に残るものがあり、できれば今後、自分のステージでも歌いたいくらいです。
両国の友好が深まり、いつか平壌のステージに立つ日が来れば素晴らしいと思いますが、今回がその第一歩になれば何よりです。
とにかく当日は、お客さんといっしょに思い切り楽しみたいと思ってます。
角川博/国境を越えて理解を
日朝親善のための「2月の芸術の夕べ」に誘っていただき、嬉しく思います。
歌う時に何よりも大切なのは、詞に込められた内容を美しい言葉で丁寧に表現することであり、だからこそ国境を越えて理解できるものだと信じています。当日は、歌の一節一節を通して朝鮮の友人たちと交流したいと思います。
今、「夕べ」の舞台で初競演する李栄守氏が作曲したという、朝鮮の歌「あなたといっしょ」にチャレンジしています。メロディーは何か懐かしく、心に通じるものがあります。原語の発音は難しいですが、思い切り歌いたいと思います。
当日は、歌を楽しむ日朝の友人に向けて、共に手を取り合おうとのメッセージを送るつもりです。そうして日朝の新たな未来を開くことができれば、それ以上嬉しいことはありません。
李栄守/歌と歌、心と心の交流を
新たな希望に満ちあふれた今年、「2月の芸術の夕べ」に出演できることをとても嬉しく思います。
15年の歴史を持つ「夕べ」は、朝・日両国民の相互理解を深め、親善と交流をはかる貴重な場となっています。そのような意義深い舞台で、朝・日関係改善と友好親善の発展を願うとともに、金正日総書記の誕生日を祝って真心を込めて歌いたいと思います。
舞台では、日本の歌手とともに歌い、語り合いながら、歌と歌、心と心の交流を深めていきたいと思っています。
私たちの歌が、民間レベルでの朝・日連帯をより強くし、理解と友好に寄与できれば幸いです。
当日は、様々な朝鮮民謡をメドレーでたっぷり聞いてもらいたいと思っています。同胞の胸に響くような、感動と希望を与えられるような舞台になるよう、精一杯歌うつもりです。
姜春美/友好発展への願い込め
「2月の芸術の夕べ」は今では、毎年この時期に行われる朝・日友好親善の恒例行事として定着しつつあります。「夕べ」には、これまで何らかの形で10回以上出演していますが、舞台には毎回、新たな気持ちで臨んでいます。例年になく同胞の関心が集まっている今年は、素晴らしい歌を聴いてもらい、金正日総書記の誕生56周年を心から祝い、聴衆に親近感が伝われば幸せです。
日本の歌手との共演も大切な交流の場になっています。これまで朝鮮の歌を聞いたことのない市民も会場を訪れるようになり、「交流」そのものの幅が広がってきています。歌を通じて隣国「朝鮮」をもっと知ってもらい、今後の朝・日友好につながり関係が発展すれば、嬉しく思います。
普段から同胞のために歌い、踊る朝鮮歌舞団の一員として、当日は精一杯歌います。