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視点


 1979年のイスラム革命以来初めて、米国のアマチュア・スポーツ選手がイランを訪れた。テヘランで開かれたレスリングの国際大会に参加するためで、会場には初めて星条旗も掲げられた。このような動きについて「レスリング外交」と伝える外電もある。

 これで思い出されるのが米中国交正常化を導いた「ピンポン外交」だ。69年、米大統領に就任したニクソンは中国との関係正常化を模索、仏、ルーマニアなど第3国を通じたアプローチを行っていた。こうした時期の71年4月7日、中国は来日していた米卓球選手団を中国に招待する「ピンポン外交」を発表。これを皮切りに、同年7月キッシンジャー大統領補佐官が秘密訪中、翌72年2月にはニクソン訪中が実現し、27日に共同コミュニケが発表された。73年の連絡事務所設置を経て、79年1月1日、米中国交正常化が実現したのである。

 米中が「ピンポン外交」なら朝米は「バスケット外交」? そんな兆しが生まれている。

 共和国の李明勲選手(28)の米プロバスケットリーグNBA入りに向けて手続きが進められていることを、ワシントンの消息筋の話として東亜日報6日付が報じたのだ。2メートル35の長身を誇る李選手は、昨年5月からNBA入り目指してカナダで猛特訓を重ねてきた。先の消息筋によると、「米政府はスポーツ交流と朝米関係改善の次元で李選手のNBA入りを許可することにした」という。 (聖)