投稿//夢に向かっての一歩 ロ・リファ(19、東京都足立区)
看護婦になりたい。心密かにこう思うようになったのは中1の頃でした。
その頃、北海道に住む祖母が急病で入院したという知らせを聞いて、励ましの手紙を送ったことがありました。ハルモニからは「遠く離れていても、お前たちが心から心配してくれると思うと力が沸いてくる。やさしい看護婦さんも側についているから、大丈夫。心配しないで一生懸命勉強しなさい」と言う返事をもらいました。
病気になってもくじけずに頑張っているハルモニ。この時、病人にとって看護婦の存在がいかに頼もしく、大きな存在であるかを実感したのです。思えば、この体験が看護婦の道を志すきっかけとなったのです。
そして東京朝高入学と同時に、将来の受験資格を得るために上野高校の通信制に通い、高3の時に大検を取得しました。足りない勉強は、予備校に通って補いました。
高2の夏休みには、父の紹介で茨城にある特別擁護老人ホームで10日間程、泊まり込みでお年寄りの世話をする体験もしました。想像以上に過酷な日々に、誠意と忍耐、どんな時にも温かい気持ちで接することが大切だということを学び、看護婦さんたちの笑顔の下の強じんな精神力と体力に脱帽しました。
「私もああなれるかな。でも絶対なりたい」。私の気持ちは、この時さらに固まったのです。
そうして迎えた昨年の受験でしたが、結果は不合格でした。1浪の末、今年2月に国立、都立をはじめ3つの看護専門学校に合格することが出来ました。この間、看護婦になりたいという私の夢を見守りつづけてくれたのは、父母や朝高時代の友人たちです。
この春、私は看護専門学校生として夢に向かって一歩踏み出します。将来、同胞高齢者たちにとって頼もしい存在になれるよう、しっかり勉強して行こうと思います。