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視点


 金大中「大統領」は選挙運動期間中、執権した際には「祖国を愛した理由で拘束された人々を釈放、赦免する」と公約していた。だが、13日の赦免・復権で釈放された良心囚は74人。全良心囚(478人)の15%に過ぎない。

 民主主義民族統一全国連合、経済正義実践市民連合などの市民・社会団体は即日声明を発表し、「発足時に28%を釈放した金泳三政権の水準にも劣る」と強く非難した。

 この日に釈放された良心囚の中には、訪北したことで「国家保安法」違反に問われ、獄中にいた作家の黄皙暎氏、元平民党議員の徐敬元氏らが含まれていた。「70余人しか出獄できなかったのは寂しすぎる」とは黄氏の釈放第一声。

 8年という獄中生活にもかかわらず比較的元気そうな徐氏も、「私より苦労している良心囚は大勢いるのに、先に出てきてうれしいというよりむしろ恐縮している」と語っている。徐氏は16日に民主化実践家族運動協議会(民家協)が開いた会見に参加し、全良心囚の即時釈放を改めて要求した。

 「良心囚の赦免は法を犯した人間に施す恩恵ではない。…彼らの赦免はまさに正義と歴史を正すことでもある」。民家協の権五憲共同議長はこう指摘する。

 祖国を愛し、社会の民主化、統一のためにたたかい獄中にある全良心囚への対応は、南朝鮮当局が歴代軍部独裁、文民独裁「政権」とは違うことを示せるか否かをはかる試金石となる。 (聖)