京都と広島で在日外国人高齢者へ給付金
京都市が来年1月から支給
京都市は、無年金状態に置かれている市内の在日外国人高齢者に給付金を支給することを市議会で決定した。この「高齢外国籍市民福祉給付金」は、99年1月から月額1万円支給される。
対象は1926年4月1日以前に生まれた外国籍の高齢者。京都市は、この制度の設置により市内在住の1300人に給付金が支給されるものと推算している。
これまで京都市は在日外国人障害者には給付金を支給してきたが、高齢者に対しては制度を設置していなかった。女性同盟京都府本部顧問会をはじめ総聯京都府本部の各階層の代表は京都市に対し、在日朝鮮人高齢者・障害者に給付措置を実施・拡充するよう、繰り返し要請していた。
総聯本部では今後、対象者捜し、手続きの代行などを行っていく。
問い合わせは京都市民生局高齢福祉係 TEL 075−222−3111へ。
広島・府中町でも4月から
広島県安芸郡府中町では、高齢者年金などの受給資格のなかった在日外国人および日本人帰国者に対し、4月から「高齢者福祉給付金」を支給する。17日の町議会で可決されたもの。
無年金者だった在日外国人と海外に長く暮らしていて帰国した日本人の高齢者たちに対する救済策の一環として取られた措置。70歳以上、府中町に1年以上暮らし、外国人登録をして永住許可などを取得した外国人と、海外に暮らしていて61年4月以後に日本に戻り、住民登録をした日本人などが対象だ。
すでに広島県内では広島市と大竹市、大朝町が、在日外国人などを対象にした高齢者福祉給付措置(月額1万円)を実施している。
問い合わせは府中町福祉課 TEL 082−286−3111へ。