視点
「深刻な不景気の中で園舎を建設できたのは、未来にはばたく子供たちのために民族教育を守って行こうという同胞らの決心、揺るぎない愛国心があったからだ」
5日に竣工した大阪の生野朝鮮初級学校付属幼稚園園舎の蔡成泰建設委事務局長の言葉だ。同園舎は「子供たちがのびのびと学び、遊べる空間」をテーマに設計された。 翌6日には茨城朝鮮初中高級学校の新築体育館竣工式もあったが、高い位置にある大きな窓から自然光を採り入れたのが特徴だ。金露顕建設委員長も「複雑な情勢や不況の中で、体育館建設資金を集められるかどうか幾度も真剣に話し合ったが民族教育を守るにはどうしても必要だったとの結論に至った」と語る。
東京朝鮮中高級学校の新校舎建設第1期工事(校舎棟)もこのほど完了し、16日には高級部生徒が入り授業が始まった。3階までの各階廊下の2ヵ所には学生ホールもあり開放感が溢れている。あるアボジは「このような明るく広い校舎で学べる子供たちが羨ましい」と語る。
一方、1日には東北朝鮮初中高級学校建設委員会の第8回建設常務委員会拡大会議があり、5月の着工式に向け建設準備にさらに拍車をかけることを確認した。
民族教育を取り巻く環境は日々、厳しくなっているが子供の未来を願う同胞らの「揺るぎない愛国心」がある限り、民族教育は21世紀にも祖国と民族に寄与し、世界にはばたく人材を育成していくだろう。 (喜)