ここが知りたいQ&A/朝日会談は昨年8月に再開で合意したのでは
日本政府が合意を覆す
Q 92年11月の第8回会談以来中断している朝・日国交正常化交渉は昨年8月の北京会談の時、年内再開で合意したのではなかったのか。
A そうだ。北京で朝・日国交正常化会談再開のための両国外交部副局長級の予備会談があった。双方は、第9回本会談を前提条件なしに年内にできるだけ速やかに再開することで合意。会談場所と運営方式など本会談再開のための一連の実務的問題についての具体的な論議を経て完全な見解の一致を見た。また具体的な会談日時は外交ルートを通じて確定し、会談を年内に開催することで合意する了解文まで交換した。
Q 日時さえ合意されれば開催できた本会談が、何故、8ヵ月経っても再開されないのか。
A その原因は、政府間合意に対する日本側の観点と態度にある。前提条件なしに本会談を再開する問題は、昨年春から行ってきた外交実務者間の接触と8月の予備会談でも重要に論議された。その結果として双方は、前提条件なしに本会談を年内に再開することで合意したのである。
しかし日本はその後、いつ、そうした合意をしたのかと急に覆して、「拉致疑惑」の解決を前提条件に持ち出してきた。
日本側が関係改善のみならず、政府間対話にまで不当な前提条件を掲げていることから、本会談再開で合意しても、それが実践に移行されずにいるのだ。
Q 日本側は何故、前提条件に拘るのか。
A 朝・日関係の基本は、日本の過去を清算し、真の相互信頼に基づいて朝・日両国間に善隣友好関係を樹立することだ。そのためにも加害者である日本が被害者である朝鮮人民に謝罪し補償する必要がある。これは日本自身の問題である。
にもかかわらず日本が前提条件に拘るのは、南朝鮮や米国の請託と圧力、指示に追従しているからだ。これは日本固有の外交体質と言える。そのため政策で一貫性がないのだ。
また日本は朝・日関係正常化は、あたかも日本が共和国に与える「プレゼント」であるかのように考えているからだ。
Q 会談再開に対する共和国の立場は。
A 朝・日関係を正常化しようとする共和国の立場に変わりないが、関係正常化は共和国の一方的な努力だけでは実現しない。共に忍耐強い努力を重ね、相互信頼と双方の一貫性ある努力が必要だ。しかし、日本側に会談を再開する用意がなければ、共和国も敢えて会談をしようとしないであろう(労働新聞8日付論評)。会談がいつ再開されるかは、結局、日本政府の態度しだいと言える。