長野朝鮮初中級学校、来年夏まで移転・新築へ
長野朝鮮初中級学校では創立30周年を迎える来年夏の完成を目指し、校舎の移転・新築事業が行われている。総聯長野県本部の活動家と建設委員らは、総聯18全大会後に開かれる総聯本部定期大会と各支部執行委員会などの場を通じて、16〜17億円に上る予算の目標達成に向け、同胞たちに協力を呼びかけることにしている。
長野初中が現在の松本市蟻ヶ崎に鉄筋校舎を建ててから27年。校舎の老朽化が進み、部分的な改築では十分な教育環境を整えられない状況となった。さらに近年、若い同胞父母の間では、遠距離でも子供を寄宿舎に入れず通学させるケースが増えており、より交通の便利な場所への移転を求める提案も相次いだ。
こうした点を考慮した総聯本部と学校では、時代の要求に即して今後も朝鮮学校に多くの子供を受け入れ、同胞社会の代を継ぐ人材を育てるため、数億円をかけて部分的な改築工事を行うより、移転したうえで新校舎を建設することにしようと決定した。
すでにアルプス山脈が一望でき、長野道松本インターから徒歩5分の松本市島内に、現在の2倍の広さに当たる6000坪の農地を確保。昨年3月には同胞ら40余人からなる長野初中新築建設委員会(名誉委員長=県商工会の鄭武鎮会長、委員長=同校教育会の李源文会長)が発足した。
15日の地鎮祭に続き、17日には新校舎建設への世論喚起のため「民族教育の正当性と教育権利について」と題するシンポジウムと公開授業が行われた。朝・日130余人が参加したこの日、同校オモニ会の鄭明玉会長は学校移転新築のための「ペットボトル1日100円貯金運動」を提案し、参加を呼びかけた。