日本人行方不明者は存在せず/共和国赤十字会、調査結果を発表
共和国赤十字会中央委員会スポークスマンは5日、日本人行方不明者の捜索に可能な人道的協力をしようとの念願から、共和国赤十字会が行った調査結果を次のように発表した。
共和国赤十字会は、日本人行方不明者の捜索協力に対して、様々なルートを通じて提起された日本側の切実な要請を考慮し、98年初から5ヵ月間にわたり集中的な調査事業を行った。
当赤十字会の要請に伴い今回の調査事業は、社会安全部を含む共和国の権威ある機関が直接受け持ち行った。社会安全部をはじめ当該機関では、朝・日関係が非正常な状態にあるが、この事業を人道的見地から慎重に扱い、調査に責任をもって臨んだ。
調査事業は、共和国が管轄する全領域で、わが国に永住または臨時居住している外国籍所有者と帰化公民の入国経緯と海外の家族関係に関する全面的な調査と再確認事業を行う方法で実施された。
とくに、70年以降、共和国に入国した現在30歳以上の日本をはじめ外国出身者に対しては、その間に死亡した人まで含めて生年月日、性別、出身地、入国前の名前と居住地、父母・親戚関係などを日本側が示した10人の身元資料と線密に照合確認する方法も適用された。
しかし、遺憾にも日本側が捜している行方不明者10人のうち1人も捜し出すことができなかった。
今回の調査結果により、日本側が寄せてきた資料に指摘された人物は現在、共和国領内には存在せず、かつて共和国に入国したことも、一時滞在したこともないことが最終的に判明した。
当赤十字会は、今回の調査期間にも、朝鮮人民の中で日本の植民地支配時期、徴用、徴兵、「挺身隊」などで強制連行された後、半世紀以上が過ぎたこんにちまで生死のいかんすら分からない家族・親戚を捜してほしいとの要請を数多く受け付け、行方不明者の家族・親戚が強いられている苦痛についてより深い理解をもつに至り、彼らの苦痛を和らげる事業で日本赤十字社の協力も受けられるようになるものとの期待を表明する次第である。(朝鮮通信)