創建50周年――金正日総書記が指導する共和国
第2部 政治(上)
新時代の創造/祖国統一3大憲章など示す
人民の総意で総書記に
共和国では、金日成主席の喪明け(97年7月8日)直後の昨年10月8日、「全人民の総意」によって金正日朝鮮労働党中央委書記を朝鮮労働党総書記に推戴し、金正日時代を公式に宣布した。
主席の逝去直後、「党総書記推戴があり得た」(李鐘玉副主席)が、総書記は94年10月16日、主席逝去100日に際し幹部たちの前で行った談話「偉大な主席を永遠に高く戴き、主席の偉業を最後まで完成させよう」の中で、「主席が逝去したことで党と国家の指導機関を新たに構成する推戴事業を早くすべきでは、という意見が提起されるが、われわれは決してそうはできないし、そうする必要もない」と指摘し、推戴事業よりも主席の偉業を完成させるための活動に力を注いだ。
総書記は喪に服していた3年間、前述の談話以来、「社会主義は科学である」(94年11月)、「革命と建設において主体性と民族性を固守するために」(97年6月)などの論文を発表した。一連の論文で貫かれている内容は、主席の偉業継承、社会主義の発展など主席の遺訓貫徹である。つまり総書記は論文を通じて、代を継いで社会主義を守っていくことを明らかにしたのだ。
一方、現地指導の側面では、主に軍関連部門に対するものが多かったが、それは米国などの孤立・圧殺政策に対して社会主義体制を守るためには国防力の強化が不可欠だったからだ。
そして昨年7月8日、共和国では主席の誕生した1912年を元年とするチュチェ年号を制定し、主席の誕生日である4月15日を太陽節と定めるとともに、喪明けを宣布した。
その後に総書記推戴事業が行われたことは、主席の逝去以降、度重なる経済の一時的な難関などを乗り越えるために繰り広げてきた「苦難の行軍」を通じて、革命の創始者(金日成主席)から後継者(金正日総書記)へとバトンタッチされた社会主義の完全勝利と祖国統一の実現に向けてしっかりとした準備が整ったことを示している。
7月26日には最高人民会議第10期代議員選挙が実施され、「共和国政権の機能と役割は非常に高まり、朝鮮革命の主体的力量はより確固と整う」(民主朝鮮5月27日付)ことになろう。
積極的な活動展開
一方、統一問題と関連して総書記は、喪明け直後の昨年8月4日に論文「偉大な領袖金日成同志の祖国統一遺訓を徹底的に貫徹しよう」を、また南朝鮮で「政権」が交代した後には4月18日付書簡「全民族が大団結し、祖国の自主的平和統一を達成しよう」を発表した。
前者では、祖国統一の3大憲章(自主、平和統一、民族大団結の祖国統一3大原則、祖国統一のための全民族大団結10大綱領、高麗民主連邦共和国創立方案)に基づき国の統一を実現することを強調している。後者では、その実現のための民族大団結を実現するうえで提起される問題として、民族大団結5大方針を示した。5大方針とは @民族自主の原則を堅持し A愛国愛族の旗印のもとに団結して B南北関係を改善し C外勢の支配と反統一勢力に反対してたたかい D全民族が互いに接触、対話を行って連帯・連合を強化する――という内容だ。
また今年に入ってからは、慈江道、咸鏡北道の城津製鋼連合企業所、慈江道煕川市内の工場、企業所を現地指導し、経済部門で大高揚を呼び起こすことを強調した。
こうして見ると、喪明け以前は論文や軍関連の現地指導を通じて主席の遺訓貫徹を強調してきたが、その後は、統一政策の発表、経済部門に関する現地指導にも表れているように、新時代を創造する積極的な活動を繰り広げていると言える。