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金剛山歌劇団共和国水害支援チャリティーミニコンサート/朝青東京・中杉支部主催


 朝青東京・中杉支部主催の金剛山歌劇団共和国水害支援チャリティーミニコンサートが6月21日、杉並区の東京朝鮮第9初級学校で行われた。民族芸術の魅力、素晴らしさに触れて、同胞青年らの民族心を養うとともに、共和国の水害支援に寄与しようというもので、地域の朝青員をはじめ同胞と日本市民ら100余人が観覧した。収益金は共和国の複合微生物肥料生産事業に使われる。

 

チャンダンノリ、民謡、舞踊/園木は支部のリクエスト

 公演は同支部日校対策部の姜昌賢副部長と、歌劇団の宋明花さんのコミカルな司会で進められた。出演したのは歌劇団の10、20代の声楽家、舞踊家、器楽演奏家ら。民族楽器カヤグムやチャンセナプの独奏、クェンガリ、チャンゴ、プク、チンなどによるチャンダンノリ、民謡独唱など民族色豊かな演目を披露し、観客を魅了した。とくにチャンダンノリとサンモ回しを織り混ぜたフィナーレの「農楽」は迫力満点で、会場から拍手喝采を浴びた。

 上演された演目の多くは朝青支部が歌劇団にリクエストしたもの。「民族芸術の魅力に直接触れる」ことを目的に、朝鮮の伝統的な作品を選んだという。

 「公演を通じて民族芸術の素晴らしさを肌で感じてくれれば。若い世代が真に民族心を抱くためには、民族の文化に触れて感動を覚えることから始めなければならない」と朝青支部の鄭斗徹委員長は話す。

 この日の公演は、学校の「多目的ホール」で行われた。色とりどりのライトもなく、とくに準備された客席もない。観客はフローリングの床に、出演者を囲むように座って観覧した。より民族的な雰囲気を味わおうと、朝鮮の村などで古くから親しまれてきた「マダン劇」のスタイルを念頭に置いてのことだ。

 「サムルノリではチンは風、チャンゴは雨、プクは雲、そしてクェンガリは雷などの自然現象を表すと言われています…」

 演目の説明を交えながら、若い世代の歌劇団員が織り成す民族色豊かな舞台に、観客らはすっかり見入っていた。

 専門学校に通う李根実さん(19)は「民族的な演目で一貫した公演を見て、朝鮮人で良かったと改めて感じた。学校を卒業してからは、同胞が集う場に参加する機会が少なくなったので、支部がこのような場をこれからも設けてくれれば嬉しい」と語った。

 独舞を披露した孫賢淑さんは、同地域に住む朝青員でもある。「民族の自覚を養い朝鮮舞踊を習った母校で地域の青年たちとともに民族芸術の素晴らしさをアピールする公演に参加できてよかった」と話していた。