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「南に統一政策ない」/ソウル・市民団体主催の討論会


 南朝鮮の経済正義実践市民連合(経実連)と社会発展市民実践協議会の共催による討論会「国民政府の統一政策を聞く」が6月20日、ソウルの経実連事務所で催され、康仁徳・統一部長官、李泳禧・漢陽大教授、金成柱・成均館大教授、洪根洙牧師らが参加した。この中で康仁徳は、「政府」の「太陽政策」が共和国を「開放」させて「吸収」しようとするものだと本音を露にした。2日の「デジタル朝鮮日報」に掲載された、討論会でのやり取りを紹介する。

 

3国共助でなく南北共助を/鋭い追及に康仁徳もたじたじ

  朝鮮半島が平和を目指しているのは間違いない。こうした認識の下、(南側は)対北関係における3大原則を守ろうとしている。また、抱擁的な立場から「太陽論」に立脚し、北が自ら変化できる雰囲気を作らなければならない。

  統一が実現しないのは極右、反共、反平和勢力のせいだ。統一部は政策樹立の際に「世論」という言葉を使わないで欲しい。右翼反共勢力が強圧した内容が今の世論に表れているのであり、これを変えていく方向で「政府」が新しい世論を作らなければならない。「反共国是」は時代錯誤だ。米日との「3国共助体制」も再評価すべきだ。必要なのは3国共助ではなく南北共助である。

  「政府」が表明した南北経済協力や政経分離などを統一政策と呼ぶには苦しい。現「政府」には対北政策だけで統一政策はない。統一ではなく分断管理が目標のように思える。「相互主義」のために北京会談が決裂したというが、これは一般外交において他国との関係に適用されるものだ。北とは国家間ではなく民族内の関係であり、無条件で食糧と肥料を支援すべきだ。また、祖国統一汎民族連合(汎民連)や「韓総連」から「利敵団体」規定を外すべきだ。

  市民が深刻に考えているのは国際通貨基金(IMF)体制下での南北関係だ。「政府」は人道問題なら無条件で支援するというが、現実はそうなってはいない。

  私はマルクス・レーニン主義には死ぬまで反対する。チュチェ思想はなおさらだ。米日がクロス承認しないのがわれわれの責任なのか。われわれがああしろこうしろと言ったところで、米日が聞くとでも言うのか。

 傍聴席からの質問 南北基本合意書に抵触する「国家保安法」はどうするのか。8・15板門店行事に「韓総連」のような団体は参加させないと言うが、統一・和合の祭典で北も参加するというのに、小さな「反国家団体」を参加させないのは矛盾ではないか。

  「韓総連」問題は高等法院(裁判所)かどこかに判例が出ており、私が覆すことはできない。