和解、平和、統一/朝鮮半島情勢を読む(4)8・15統一大祭典
全民族が団結/転換的局面を切り開く
5大方針の旗のもとに
金正日総書記は、南北連席会議50周年記念中央研究討論会あてに送った4月18日付書簡「全民族が大団結し、祖国の自主的平和統一を達成しよう」で民族大団結5大方針を示した。それは @民族自主の原則を堅持する A愛国愛族の旗印のもとに団結する B南北関係を改善する C外勢の支配と干渉に反対する D全民族が接触、対話して連帯連合を強化する――というものだ。
南朝鮮の金大中「政権」発足(2月25日)後、発表された総書記の論文が、統一問題に関するものであったことは興味深い。
その後、共和国では、民族大団結5大方針を貫徹するための当面の対策を協議するため6月10日、共和国政党・団体代表者会議が開かれた。会議では「民族の和解と団結、統一のための大祭典」を8月14、15の両日に板門店で開催することを提議した。
これは「民族大団結と祖国統一偉業が新たな発展段階に至った時代の要求に合致し、同胞の広範な統一意志を集約して和解と団結、統一の転換的局面を開こうとする崇高な念願から出たもの」(6日の祖国統一汎民族連合北側本部スポークスマンの談話)だ。会議ではこのような立場から、思想と政見、所属と団体の相違を超越し、統一を志向する南と海外のすべての愛国勢力の参加を呼びかけた。
北側は祭典の成功に向けて具体的対策を取った。新たに民族和解協議会を結成し、国と民族を愛し、統一を願う南と海外の団体や人士との往来と接触、対話と協力を推進する方針を打ち出し、これまで2回にわたり準備委員会会議を開いて対策を協議したのも、祭典にかける北側の意欲を示したものと言える。
参加妨害する南当局
一方、南側では汎民連が南側本部準備委員会を発足させ、北側準備委との実務協議を7月中旬に北京で開くことを提案、北側もこれを了解した。
しかし、こうした南北民間級接触を妨害しているのが南朝鮮当局だ。北側が祭典開催を呼びかけた当初、南当局は「原則的に受け入れる」と言明した。しかしその一方で、これまで統一のためにたたかってきた汎民連南側本部と「韓国大学総学生会連合」(「韓総連」)は参加させない方針を打ち出した。
両団体は1990年代初めから文民ファッショ政権のもとで、汎民族大会をはじめとする統一行事を主催し、民族の団結と統一のために先頭に立ってたたかってきた。
南当局が彼らの参加を妨害するのは、言葉では統一を言いながらも、行動ではそれを願っていないことを示すものだ。
北側が「民族の統一大祭典からこのような愛国的な統一運動団体を『利敵団体』として排除しようとするのは、到底受け入れられない反統一的かつファッショ的な犯罪行為である」と非難するのも当然だ。
南当局には、真に統一のためにたたかう人士、団体の参加を認め、反統一機構である「国家保安法」と「国家安全企画部」をなくすことで、南北関係改善の意志を示すことが求められよう。(根)=おわり