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朝高サッカー部選抜チーム、オランダに遠征


 朝高サッカー部選抜チーム(在日朝鮮高級選抜)が1〜11日、オランダに海外遠征し、第4回ジョーステントーナメント(7〜9日、シッタード)に参加した。朝高選抜の海外遠征は今回が初めて。朝高サッカー部のレベルアップを図ろうと、各地のサッカー協会、OB会、後援会のバックアップにより実現した。

 朝高選抜は各地の朝高サッカー部から選ばれた25人で構成された。ジョーステントーナメントは、ヨーロッパで最高水準にあるプロサッカークラブのユースチームが競い合う大会で、「将来、ワールドカップに出場するであろう国家代表級の選手が多数参加」(大会関係者)する。今回はオランダからアヤックス、ツェンテー、シッタード、イギリスからアーセナル、フランスからメッツ、ドイツからバイヤー04レバークーゼン、ベルギーからブルッジ、そして朝高選抜の8チームが参加。4チームずつ2組に分かれて予選リーグを行い、各組の成績によって順位決定戦を行った。

 予選B組に入った朝高選抜は、初日にベルギーのブルッジと対戦。前半に金明秀(神戸)選手がFKで先制したのに続き、諸大一(神戸)、韓ヨンナム(山口)の両選手がそれぞれ追加点を挙げゲームの主導権を握った。守っては張卓士(広島)、尹慎五(大阪)、金裕(京都)、全信俊(大阪)選手らが体を張ったディフェンスで得点を許さず、3−0で快勝した。

 2日目には、現役のオランダユース代表が半数を占めヨーロッパでもトップクラスのアヤックスと対戦。最後まで食らい付いたが0−6で完敗した。続く開催地のシッタードとの試合は1−2で惜敗し、予選リーグを3位で終えた。

 最終日の5位決定戦ではサッカー発祥の地イギリスの名門クラブ、アーセナルと対戦した。前半に1点を失った朝高選抜は後半、梁勇基(大阪)選手がキーパーの頭を越える鮮やかなループシュートを決め同点に。勝負はPK戦に持ち込まれたが2−3で敗れ、6位に終わった。

 選抜チームの監督を務めた在日朝鮮蹴球団の李康弘部長は「パスのスピード、攻守の切り替えが早いヨーロッパ式のサッカーを直接見て多くの教訓を得た。体格差は問題ではない。試合で状況判断をより早くし、基礎動作、正確性をもっと磨かなければならない。これからも生徒らが世界に出てハイレベルな試合をもっと多く経験するべきだと感じた」と語っていた。

 なお朝高選抜は遠征期間中、オランダの社会人チームとも練習試合を行った。