平壌と板門店で民族の和解と団結、統一のための大祭典
1948年の4月南北連席会議から50年ぶりに北と南、海外の各界代表らが一堂に会した「民族の和解と団結、統一のための大祭典」が14、15日、平壌と板門店で行われた。板門店で15日、統一大祭典開幕式後、同胞団結大会、「祖国の平和と統一のための98汎民族会議」、「民族の自主と大団結のための内外同胞青年学生第3回連席会議」、第3回祖国統一汎民族青年学生連合(汎青学連)総会、民族統一芸術祭典など多彩な行事が行われた。今回の統一大祭典には、北と南、海外から68の政党、団体代表団と著名人士を含め2000余人が参加し、また海外同胞と広範な人々がオブザーバーとして参加した。南からは汎青学連南側本部「韓総連」代表のキム・デウォンさんとファン・ソンさんの2人と、文圭鉉神父をはじめとする南朝鮮「カトリック正義具現全国司祭団」の神父一行が参加。14日には平壌で民族大団結5大方針貫徹のための統一大祭典北側代表らによる決意大会と、汎青学連統一の歌舞台が行われた。一方、ソウルでは南朝鮮当局の妨害にもかかわらず汎民連南側本部と「韓総連」が第9回汎民族大会と第8回汎青学連統一大祭典を開催した。
なお、祭典代表らのために、金正日総書記が催した宴会が木蘭館で16日行われた。 (関連記事)
南北、海外68政党、団体と人士2000余人が集う
統一大祭典の開幕式は15日午前、板門店で開かれ、朝鮮労働党書記の金容淳・最高人民会議統一政策委員会委員長、天道教青友党の柳美英委員長、祖国平和統一委員会の呉益済副委員長、祭典準備委員会委員長で民族和解協議会会長の金英浩・朝鮮社会民主党副委員長、第9回汎民族大会準備委員会委員長の白仁俊・汎民連北側本部議長をはじめ汎民連と汎青学連の北側本部関係者らが参加。
また汎青学連南側本部「韓総連」代表と南朝鮮「カトリック正義具現全国司祭団」一行が参加した。
さらに総聯中央の徐萬述第1副議長、汎民連の林民植事務総長をはじめ各国地域から来た汎民連と汎青学連の同胞代表団と代表、同胞らが参加した。
開幕の辞を述べた金英浩委員長は、今祭典が21世紀を祖国統一の新世紀として迎えようとする7000万同胞の統一大行進を力強く鼓舞するものであるとの確信を表明した。
同胞団結大会で宣言採択
その後、同胞団結大会が行われ、演説者たちは、民族自主の原則は統一問題解決の核であり、全民族大団結の礎であるとし、金正日総書記が明らかにした民族大団結5大方針に基づき、思想と理念、政見と信仰を問わず、祖国統一をめざす共同の偉業遂行で互いに支え合い、歩調を共にする必要性について指摘した。
また「同胞団結大会を通じて新たに出発した統一進軍を促進させ、分裂の象徴である板門店を統一の象徴に変え、祖国統一偉業の新しい歴史を迎えるため力強くたたかう」とうたった板門店宣言が採択された。
98汎民族会議で共同決定書
一方、板門閣では同日、98汎民族会議が催され、上程された議題「民族の自主と大団結で祖国統一を1日も早く促進することについて」に対する北側、南側、海外本部の共同基調報告を汎民連北側本部の韓永洙副議長が行った。
報告では、97年の汎民族大会から1年間の情勢について言及し、民族共同の統一大綱である民族大団結5大方針を貫徹するうえで提起される具体的な課題を示した。
次に汎民連南側本部から寄せられた祖国の自主的平和統一を成し遂げるための全同胞の討論文が代読された後、討論が行われた。各討論は、民族の自主と大団結、連邦制統一の旗印を高く掲げ、今世紀中に統一を実現するための決定的局面を切り開くうえで、北と南、海外の汎民連組織に提起される課題について言及。
会議では共同決定書が採択され、@民族大団結偉業、祖国統一偉業の実現において民族自主の原則を具現する A愛国愛族、祖国統一の旗印を掲げて民族の大団結を遂げるたたかいを展開する B反統一勢力の反北対決策動を断固阻止し破たんさせる C汎民連組織を強固にし南側本部を支援するたたかいを展開する――ことなどが指摘された。
青年学生会議や芸術祭など
また同日、海内外同胞青年学生第3回連席会議が行われ、上程された議題である「48年南北連席会議の歴史的意義について」に対する討論を汎青学連北側本部の金仁鎬議長が、「全民族の自主と大団結を実現するための青年学生の役割と課題について」に対する討論を汎青学連南側本部「韓総連」代表のファン・ソンさんが行った。
アピール文が採択され、南側当局の「韓総連」解体策動から「韓総連」を死守して真の統一愛国勢力の正義のたたかいを支持し、「国家保安法」を撤廃して「安企部」を即時解体する点などを指摘しながら、民族の自主と大団結のための北、南、海外同胞青年学生の3者連帯を強化していくことを主張した。
第3回汎青学連総会も行われ、上程された議題に対する基調報告後、決議文が採択された。
決議文では @民族自主の原則に基づき汎青学連運動を繰り広げる A愛国愛族、祖国統一の旗印のもと汎青学連を内外の全同胞青年学生を網羅する大衆組織に発展させる B北、南、海外同胞青年学生の間に団結と自主的交流を活性化させ、その活動を各級単位まで全面的に拡大することで汎青学連を内外青年学生の間に根づいた組織につくる C汎青学連共同事務局を名実共に3者共同の常設協議機構に建設し、組織の活動力を各面から高める D汎青学連は、民族の和解と大団結、祖国統一を阻む反統一勢力とのたたかいを最後まで展開する――ことなどを決定。
祭典最後の行事として同日、板門閣前の広場で民族統一芸術祭典が催され、舞踊「ハナ」(一つ)に続き民謡やサーカスなどが披露された。
また板門店では同日、祖国統一問題をテーマにした写真展と美術展も開かれた。(以上朝鮮通信)
ソウル
2500人が出陣式強行
「韓国大学総学生会連合(韓総連)」所属の大学生と祖国統一汎民族連合(汎民連)南側本部メンバーら2500人は15日、ソウル大屋外劇場で第9回汎民族大会と第8回汎青学連(祖国統一汎民族青年学生連合)統一大祭典参加のための出陣式を行った。
警察当局は祭典参加を妨害するためにソウル大周辺に52個中隊6000余人を配備したが、学生らはこの遮断網をぬって12日からソウル大に集結して座り込みを行っていた。学生らは13日に開幕式を、14日には統一大祭典および汎民族大会前夜祭を挙行した。
出陣式を終えた学生らは板門店に向かって門外への進出を図り、16日には市内で街頭デモを行った。警察は大学周辺に200個中隊2万余人を配備し、ヘリコプターも動員した。あげくには学生らが当局の暴力挑発に乗らず非暴力で対応したため、下校中や地方に向かう学生らまで連行した。
この過程で警察側との交渉にあたるために裏門に向かった汎民連南側本部の姜希南議長ら4人が「国家保安法」違反容疑で拘束され、デモに参加した学生205人が連行された。
15日に臨津閣で「韓総連」の旗とプラカードを掲げ、ビラを配りスローガンを叫ぶなどした10人も連行された。
一方、ソウル地検は17日、訪北中の「カトリック正義具現全国司祭団」一行を、帰還次第召喚し取り調べる方針だと明らかにした。当局は、一行が「民族の和解と団結、統一のための大祭典」行事に参加したことが、北のカトリック教徒との交流という訪問許可申請の内容とは異なるとして、「保安法」違反の疑いがあるとしている。
平壌
統一大祭典北側代表が決意大会/5大方針貫徹へ
祭典が開催される板門店への出発に先立ち平壌の万寿台の丘の金日成主席の銅像前で14日、民族大団結5大方針貫徹のための統一大祭典北側代表らによる決意大会が行われた。
大会では、金容淳書記の主唱に合わせて参加者が決議文を読み上げ、採択した。決議文では @民族の大団結で国の統一を実現するため、民族自主の原則を具現する A愛国愛族、祖国統一の旗印のもとに全同胞を一つに団結させるためたたかう B南北関係を真の和解と団結の関係へと転換させるために全力を傾ける C外勢の支配と干渉、民族反逆者と反統一勢力に反対して断固たたかう D民族の大団結と祖国統一のために南朝鮮と海外の各界各層同胞との連帯・連合を強化する―ことが指摘された。
大会後、祭典に参加する代表らが市内を行進した。
一方、同日、汎青学連統一の歌舞台が平壌の青年中央会館で行われた。北、南、海外青年学生の統一への信念と意志が溢れる舞台では、多彩な芸術演目が披露された。 (朝鮮通信)
開城市内を探査/汎青学連北側歴史文化遺跡共同探査団
祖国統一汎民族青年学生連合(汎青学連)による北側歴史文化遺跡共同探査団は16日、高麗時代の遺跡と遺物が数多く残る開城市内の歴史遺跡を見て回った。
高麗博物館を訪れた一行は、高麗時代の有名な塔と石碑、当時の生産力と印刷文化の発展を示す資料や、世界に名声を誇った高麗磁器などを見て回った。
次に、朝鮮半島最初の統一国家として918年から475年間存在した高麗の始祖王の墓、高麗太祖王建王陵を探査した。
一行はまた、高麗31代王の墓である恭愍王陵と満月台、善竹橋なども訪れた。(朝鮮通信)
南の神父ら平壌たつ
南朝鮮「カトリック正義具現全国司祭団」の神父一行が17日、空路平壌をたった。朝鮮カトリック教徒協会の張在哲委員長など関係者らが見送った。 (朝鮮通信)