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共和国創建50周年/金正日総書記と共和国@

政治/チュチェ思想


 共和国は9月9日、創建50周年を迎える。これを前に5日には最高人民会議第10期第1回会議が行われ、金正日総書記が国家主席に推戴されることが予想される。共和国政権の機能と役割は一層高まり、社会主義制度を強固に発展させるはずみとなる。建国以来の歴史的出来事が現在とどう結び付いているのか。政治、経済、外交、統一の各分野から、共和国の過去と現在、未来について見た。(基)

 

時代の変化に応じ深化発展へ/朝鮮式社会主義を固守

創始と体系化

 共和国はチュチェ思想を「活動の指導指針」(社会主義憲法第3条)と定めている。チュチェ思想は、人間中心の世界観であり人民大衆の自主性を実現させるための思想である。金日成主席が朝鮮革命を導く実践過程で創始し、金正日総書記によって体系化された。

 主席は1929年の吉林監獄投獄当時、自国の革命は自国民の力に依拠してこそ勝利するとの信念を抱き、翌年のカリュン会議で論文「朝鮮革命の進路」を発表した。これがチュチェ思想の原点である。

 祖国解放後の45年10月10日、朝鮮労働党が創建され、48年9月9日には共和国が創建された。以来、主席は抗日武装闘争で得た軍事活動や教育、農地分配などの経験を基に民主改革を経て社会主義建設を推進してきた。その過程で主体性確立の重要性を強調し、思想におけるチュチェ(主体)、政治における自主、経済における自立、国防における自衛の路線を国家活動に具現させてきたのだ。

 その一方で主席を補佐してきた総書記は74年2月19日、主席の思想をチュチェの思想、理論、方法の全一的体系として定式化。論文「チュチェ思想について」(82年3月31日)などを通じて、チュチェ思想が哲学的原理、社会・歴史原理、指導原則の3つの構成部門からなっていると明らかにした。

 

思想理論活動を優先

 総書記はチュチェ思想を定式化した後、多くの著作を発表してすべての党員と勤労者たちがチュチェ思想に精通するよう導いた。

 チュチェ思想を現実の要求に即して深化させてきたのだが、とりわけ最近の総書記の論文を見ると、89〜91年にかけてソ連、東欧の社会主義体制が崩壊した教訓から、朝鮮式社会主義を固守してより発展させるための政策を提案していることがうかがえる。

 例えば、95年6月19日の論文「思想活動を優先させることは社会主義偉業遂行の必須的要求」で、社会主義を目指す党の思想活動には、時代と革命発展の要求に応じて社会主義思想を深化発展させる思想理論活動と、それに基づいて人民を啓蒙する思想教育活動の2つの側面があると指摘しながら、思想理論活動を優先させることを提起。

 とくに総書記は、革命と建設が行われる環境と条件は固定不変ではなく、歴史は前進し現実は限りなく変化発展するので、社会主義に対する既存の理論では解決できない新しい様々な問題が提起されていると強調。そして、社会主義の党が思想理論活動を怠れば、社会主義建設における修正主義的な変質や教条主義的な停滞をまねき、う余曲折と失敗を余儀なくされるという厳しい指摘をしている。

 同年10月2日の論文「朝鮮労働党は偉大な領袖金日成同志の党である」でも、チュチェ思想の理論的核心は固守しながら、時代と現実発展の要求に応じて深化発展させなければならないと指摘している。

 

困難な状況を打開

 総書記は、社会主義建設を推進するうえでのより具体的な課題も示している。

 97年1月24〜27日の党活動家会議に送った書簡「今年を社会主義経済建設で革命的転換の年にしよう」や同年6月19日の労作、「革命と建設において主体性と民族性を固守するために」などを通じて、朝鮮式社会主義を固守していくという党と人民が進むべき前途をはっきりと明示した。

 また建国50周年に際しては、4月に発表された朝鮮労働党中央委のスローガンを提示することを指示し、再び千里馬の大高揚を起こすことを呼びかけた。

 そのためには「党の経済建設の基本路線を確固と堅持し、新たな高揚を起こさなければならない」(共同社説)。経済建設の基本路線とは、重工業の優先的発展を保障しながら軽工業と農業を同時に発展させることで、このためには農業と石炭工業、電力工業と鉄道運輸、金属工業の生産水準を決定的に高めることが不可欠だ。

 党の路線と政策を貫徹するために共和国では現在、「実践家型の活動家を要求」(スローガン)しているが、延亨黙・慈江道党責任書記兼人民委委員長は道内の電力問題を解決し、今年から経済部門で飛躍するための土台を築いた。

 つまり朝鮮人民は、総書記の論文、党の要求に沿って現実を重視し、実践で成果を収めようとしている。全人民がチュチェ思想を体得して実践行動で示せば、建国以来かつてない困難な状況を打開し、朝鮮式社会主義の優位性を十分に発揮することができるだろう。